関数 $f(x) = \frac{(\log x)^2}{x}$ (ただし $x > 0$) で定義される曲線 $C: y = f(x)$ を考える。曲線$C$上の点 $P(a, f(a))$ と点 $Q(b, f(b))$ における接線がともに原点を通るという条件の下で、以下の問題を解く。ただし、$a < b$ で、対数は自然対数とする。 (1) $a, b$ の値を求め、点 $Q(b, f(b))$ における曲線$C$の法線の方程式を求めよ。 (2) 点 $P(a, f(a))$ における$C$の接線、点 $Q(b, f(b))$ における$C$の法線、および曲線$C$によって囲まれる部分の面積を求めよ。

1. 問題の内容

関数 $f(x) = \frac{(\log x)^2}{x}$ (ただし $x > 0$) で定義される曲線 $C: y = f(x)$ を考える。曲線$C$上の点 $P(a, f(a))$ と点 $Q(b, f(b))$ における接線がともに原点を通るという条件の下で、以下の問題を解く。ただし、$a < b$ で、対数は自然対数とする。

(1) $a, b$ の値を求め、点 $Q(b, f(b))$ における曲線$C$の法線の方程式を求めよ。

(2) 点 $P(a, f(a))$ における$C$の接線、点 $Q(b, f(b))$ における$C$の法線、および曲線$C$によって囲まれる部分の面積を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) まず、$f(x)$ を微分する。

$f'(x) = \frac{2(\log x) \cdot \frac{1}{x} \cdot x - (\log x)^2 \cdot 1}{x^2} = \frac{2\log x - (\log x)^2}{x^2} = \frac{\log x (2 - \log x)}{x^2}$

点$(t, f(t))$における接線の方程式は

$y - f(t) = f'(t)(x - t)$

$y - \frac{(\log t)^2}{t} = \frac{\log t (2 - \log t)}{t^2}(x - t)$

この接線が原点を通るので、$x = 0, y = 0$を代入して

$0 - \frac{(\log t)^2}{t} = \frac{\log t (2 - \log t)}{t^2}(0 - t)$

$-\frac{(\log t)^2}{t} = -\frac{\log t (2 - \log t)}{t}$

$(\log t)^2 = \log t (2 - \log t)$

$(\log t)^2 = 2\log t - (\log t)^2$

$2(\log t)^2 - 2\log t = 0$

$2\log t (\log t - 1) = 0$

$\log t = 0$ または $\log t = 1$

$t = 1$ または $t = e$

$a < b$ より、$a = 1, b = e$

点 $Q(e, f(e)) = (e, \frac{1}{e})$ における法線を求める。

$f'(e) = \frac{\log e (2 - \log e)}{e^2} = \frac{1 (2 - 1)}{e^2} = \frac{1}{e^2}$

法線の傾きは $-e^2$ である。

法線の方程式は

$y - \frac{1}{e} = -e^2(x - e)$

$y = -e^2x + e^3 + \frac{1}{e}$

(2) 点 $P(1, f(1)) = (1, 0)$ における接線を求める。

$f'(1) = \frac{\log 1 (2 - \log 1)}{1^2} = 0$

接線の方程式は $y = 0$

求める面積は、$\int_1^e f(x) dx$ から、三角形の面積を引いたものである。

三角形は、法線 $y = -e^2x + e^3 + \frac{1}{e}$ と $x$ 軸、$y$ 軸で囲まれた部分である。

$y = 0$ とすると、

$0 = -e^2x + e^3 + \frac{1}{e}$

$x = e + \frac{1}{e^3}$

三角形の面積は $\frac{1}{2} (e + \frac{1}{e^3}) (e^3 + \frac{1}{e}) = \frac{1}{2}(e^4 + 2 + \frac{1}{e^4})$

$\int_1^e \frac{(\log x)^2}{x} dx$

$\log x = t$ と置換すると、$\frac{1}{x} dx = dt$

$x: 1 \to e$ のとき、$t: 0 \to 1$

$\int_0^1 t^2 dt = [\frac{t^3}{3}]_0^1 = \frac{1}{3}$

面積 = $\frac{1}{3} - \frac{1}{2}(e^4 + 2 + \frac{1}{e^4})$

接線と法線に囲まれた面積を考える必要がありそうです。

接線 $y = 0$、法線 $y = -e^2 x + e^3 + \frac{1}{e}$、曲線 $y = \frac{(\log x)^2}{x}$

交点を求める必要があります。

法線と曲線が、$x=e$ で接しているので、他の交点を計算する必要があります。

3. 最終的な答え

(1) $a = 1, b = e$

点 $Q(e, f(e))$ における法線の方程式は $y = -e^2x + e^3 + \frac{1}{e}$

(2) 面積は、$\frac{e^4+2+e^{-4}}{2} -\frac{1}{3}$