関数 $g(x) = \cos^{-1}(\frac{1}{x})$ の導関数 $g'(x)$ を求める問題です。

解析学導関数逆三角関数微分合成関数の微分セカント関数
2025/6/1

1. 問題の内容

関数 g(x)=cos1(1x)g(x) = \cos^{-1}(\frac{1}{x}) の導関数 g(x)g'(x) を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、逆三角関数の微分公式を思い出します。
ddx(cos1u)=11u2dudx\frac{d}{dx}(\cos^{-1}u) = -\frac{1}{\sqrt{1-u^2}}\frac{du}{dx}
ここで、u=1xu = \frac{1}{x} とすると、dudx=1x2\frac{du}{dx} = -\frac{1}{x^2} となります。
したがって、g(x)g'(x) は次のように計算できます。
g(x)=11(1x)2(1x2)g'(x) = -\frac{1}{\sqrt{1-(\frac{1}{x})^2}}(-\frac{1}{x^2})
=1x211x2= \frac{1}{x^2\sqrt{1-\frac{1}{x^2}}}
=1x2x21x2= \frac{1}{x^2\sqrt{\frac{x^2-1}{x^2}}}
=1x2x21x= \frac{1}{x^2\frac{\sqrt{x^2-1}}{|x|}}
=xx2x21= \frac{|x|}{x^2\sqrt{x^2-1}}
ここで、x>1x > 1 または x<1x < -1 であることに注意します。
x>0x>0 のとき、x=x|x| = xなので、
g(x)=xx2x21=1xx21g'(x) = \frac{x}{x^2\sqrt{x^2-1}} = \frac{1}{x\sqrt{x^2-1}}
x<0x<0 のとき、x=x|x| = -xなので、
g(x)=xx2x21=1xx21g'(x) = \frac{-x}{x^2\sqrt{x^2-1}} = -\frac{1}{x\sqrt{x^2-1}}
これは、ddxarccos(1/x)=ddxsec1(x)=1xx21\frac{d}{dx} \arccos(1/x) = \frac{d}{dx} \sec^{-1}(x) = \frac{1}{|x|\sqrt{x^2-1}} と同じです。
g(x)=1xx21g'(x) = \frac{1}{|x|\sqrt{x^2-1}}

3. 最終的な答え

g(x)=1xx21g'(x) = \frac{1}{|x|\sqrt{x^2-1}}

「解析学」の関連問題

数列 $\{b_n\}$ の一般項が与えられ、それを用いて数列 $\{S_n\}$ の一般項を求め、さらに $n \ge 2$ のとき、数列 $\{a_n\}$ の一般項を求める問題です。最後に、求め...

数列一般項漸化式
2025/6/2

放物線 $C_1: y=2x^2$ 上の点 $A(1, 2)$ における接線 $l$ を求める。次に、放物線 $C_2: y = -x^2 + ax - b$ が接線 $l$ と点 $A$ で接してい...

接線微分積分面積二次関数
2025/6/2

$a$を実数の定数とする。曲線 $y = x^3 - 3x$ の接線で点 $(-1, a)$ を通るものが3本存在するような $a$ の値の範囲を求める。

微分接線3次関数増減方程式の解の個数
2025/6/2

この問題は三角関数の合成に関する問題です。 与えられた関数 $y = 2\sin x + 2\cos x$ のグラフから、$a$ の値を求め、さらに三角関数の合成を利用して、$b$ と $c$ の正し...

三角関数三角関数の合成グラフ
2025/6/2

ノイズキャンセリングの仕組みに関する説明があり、図1に示されたノイズAとA'のグラフを表す関数を、選択肢の中から選ぶ問題です。具体的には、空欄「ア」と「イ」に当てはまる関数を答えます。

三角関数グラフノイズキャンセリングcos関数関数の反転
2025/6/2

与えられた6つの関数について、それぞれ$n$次導関数を求める問題です。 (1) $f(x) = \frac{x+a}{x+b}$ (2) $f(x) = \frac{1}{x^2 - 3x + 2}$...

導関数微分n次導関数ライプニッツの公式三角関数部分分数分解多項式除算
2025/6/2

与えられた関数 $y = \log_e(\log_e x)$ ($x > 1$) について考えます。問題文には、この関数に対して何を求めるか、具体的な指示がありません。ここでは、定義域を求めることとし...

対数関数定義域関数の解析
2025/6/2

関数 $y = \sqrt{e^x}$ を $x$ で微分せよ。

微分指数関数合成関数の微分
2025/6/2

2階線形同次微分方程式 $y'' - 3y' + 2y = 0$ を解きます。

微分方程式線形微分方程式特性方程式
2025/6/2

$\lim_{x \to \infty} x(\frac{\pi}{2} - \arctan x)$ を求める。

極限arctanロピタルの定理
2025/6/2