$\lim_{x \to \infty} x(\frac{\pi}{2} - \arctan x)$ を求める。

解析学極限arctanロピタルの定理
2025/6/2

1. 問題の内容

limxx(π2arctanx)\lim_{x \to \infty} x(\frac{\pi}{2} - \arctan x) を求める。

2. 解き方の手順

arctanx+arctan1x=π2\arctan x + \arctan \frac{1}{x} = \frac{\pi}{2}の関係を用いる。
したがって、π2arctanx=arctan1x\frac{\pi}{2} - \arctan x = \arctan \frac{1}{x}である。
よって、求める極限は、
limxxarctan1x\lim_{x \to \infty} x \arctan \frac{1}{x}
となる。
ここで、t=1xt = \frac{1}{x}とおくと、xx \to \inftyのとき、t0t \to 0となる。
したがって、求める極限は、
limt0arctantt\lim_{t \to 0} \frac{\arctan t}{t}
となる。
これは00\frac{0}{0}の不定形であるから、ロピタルの定理を用いることができる。
ddtarctant=11+t2\frac{d}{dt} \arctan t = \frac{1}{1+t^2}であり、ddtt=1\frac{d}{dt} t = 1であるから、
limt0arctantt=limt011+t21=limt011+t2\lim_{t \to 0} \frac{\arctan t}{t} = \lim_{t \to 0} \frac{\frac{1}{1+t^2}}{1} = \lim_{t \to 0} \frac{1}{1+t^2}
t0t \to 0のとき、1+t211+t^2 \to 1であるから、
limt011+t2=1\lim_{t \to 0} \frac{1}{1+t^2} = 1

3. 最終的な答え

1

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