整数 $m$ について、$m^2$ が $5$ の倍数ならば $m$ は $5$ の倍数であることを用いて、$\sqrt{5}$ が無理数であることを証明する。

数論無理数背理法平方根整数の性質証明
2025/6/1

1. 問題の内容

整数 mm について、m2m^255 の倍数ならば mm55 の倍数であることを用いて、5\sqrt{5} が無理数であることを証明する。

2. 解き方の手順

背理法を用いて証明する。

1. $\sqrt{5}$ が有理数であると仮定する。つまり、互いに素な整数 $a$ と $b$ (ただし $b \neq 0$) を用いて、$\sqrt{5} = \frac{a}{b}$ と表せると仮定する。

2. 両辺を2乗すると、

5=a2b25 = \frac{a^2}{b^2}

3. 両辺に $b^2$ をかけると、

a2=5b2a^2 = 5b^2

4. この式から、$a^2$ は $5$ の倍数であることがわかる。

5. 問題文にあるように、$m^2$ が $5$ の倍数ならば $m$ は $5$ の倍数であるから、$a$ は $5$ の倍数である。したがって、$a = 5k$ (kは整数) と表せる。

6. $a = 5k$ を $a^2 = 5b^2$ に代入すると、

(5k)2=5b2(5k)^2 = 5b^2
25k2=5b225k^2 = 5b^2

7. 両辺を $5$ で割ると、

5k2=b25k^2 = b^2

8. この式から、$b^2$ は $5$ の倍数であることがわかる。

9. 再び、$m^2$ が $5$ の倍数ならば $m$ は $5$ の倍数であるから、$b$ は $5$ の倍数である。

1

0. したがって、$a$ も $b$ も $5$ の倍数である。

1

1. これは、$a$ と $b$ が互いに素であるという仮定に矛盾する。

1

2. よって、$\sqrt{5}$ は有理数であるという仮定が誤りである。

1

3. したがって、$\sqrt{5}$ は無理数である。

3. 最終的な答え

5\sqrt{5} は無理数である。

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