関数 $f(x) = \int_0^1 \frac{|t-x|}{1+t^2} dt$ (ただし $0 \le x \le 1$) について、以下の問いに答えます。 (1) $0 < \alpha < \frac{\pi}{4}$ を満たす実数 $\alpha$ で、$f'(\tan \alpha) = 0$ となるものを求めます。 (2) (1) で求めた $\alpha$ に対し、$\tan \alpha$ の値を求めます。 (3) 関数 $f(x)$ の区間 $0 \le x \le 1$ における最大値と最小値を求めます。必要ならば $0.69 < \log 2 < 0.7$ であることを用います。
2025/6/1
1. 問題の内容
関数 (ただし ) について、以下の問いに答えます。
(1) を満たす実数 で、 となるものを求めます。
(2) (1) で求めた に対し、 の値を求めます。
(3) 関数 の区間 における最大値と最小値を求めます。必要ならば であることを用います。
2. 解き方の手順
(1) まず、 を で微分します。 なので、 は以下のように場合分けできます。
微分すると、ライプニッツの法則より
より、
(2) の値を求めます。
を利用します。
より、 なので、
とおくと、
より、 なので、
(3) の区間 における最大値と最小値を求めます。
であり、 となることがわかっています。 です。
のとき、
のとき、
計算を簡単にするため、との大小を比較します。
なので、
なので、 となり、
において、 の符号を調べます。
のとき、
のとき、
したがって、 は で最小値をとり、最大値は または のどちらかになります。先程の計算より、 が最大値となります。
3. 最終的な答え
(1)
(2)
(3) 最大値: 、最小値: