無限等比級数 $\cos\theta - \cos^2\theta + \cos^3\theta - \cos^4\theta + \dots$ の収束・発散を調べ、収束する場合にはその和を求める。ただし、$0 < \theta < \pi$ とする。

解析学無限級数等比級数収束発散三角関数
2025/6/1

1. 問題の内容

無限等比級数 cosθcos2θ+cos3θcos4θ+\cos\theta - \cos^2\theta + \cos^3\theta - \cos^4\theta + \dots の収束・発散を調べ、収束する場合にはその和を求める。ただし、0<θ<π0 < \theta < \pi とする。

2. 解き方の手順

まず、この無限級数が等比級数であることを確認する。初項 aa と公比 rr を見つける。この級数の初項は a=cosθa = \cos\theta であり、公比は r=cosθr = -\cos\theta である。
無限等比級数が収束するための条件は、公比の絶対値が1より小さいこと、つまり r<1|r| < 1 である。したがって、ここでは cosθ<1|\cos\theta| < 1 が条件となる。0<θ<π0 < \theta < \pi の範囲では、θ=π2\theta = \frac{\pi}{2} のとき cosθ=0\cos\theta = 0 となり、それ以外のとき 1<cosθ<1-1 < \cos\theta < 1 である。したがって、θπ2\theta \neq \frac{\pi}{2} が収束条件となる。
無限等比級数が収束する場合、その和 SS は次の式で与えられる。
S=a1rS = \frac{a}{1-r}
この問題の場合、a=cosθa = \cos\thetar=cosθr = -\cos\theta であるから、
S=cosθ1(cosθ)=cosθ1+cosθS = \frac{\cos\theta}{1 - (-\cos\theta)} = \frac{\cos\theta}{1 + \cos\theta}

3. 最終的な答え

この無限等比級数は θπ2\theta \neq \frac{\pi}{2} のとき収束し、その和は cosθ1+cosθ\frac{\cos\theta}{1 + \cos\theta} である。
θ=π2\theta = \frac{\pi}{2} のとき発散する。

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