質量 $m$ [kg] の物体が軽い糸1で天井から吊るされ、水平方向に糸2で引かれている。糸1が天井となす角は $\theta$ [°] である。重力加速度の大きさを $g$ [m/s²] とする。 (1) 物体にはたらく力を図示する。 (2) 糸1, 2の張力 $T_1$, $T_2$ [N] を求めるために、分解すべき力の分力を図に書き加える。 (3) $T_1$, $T_2$ [N] をそれぞれ求める。

1. 問題の内容

質量 $m$ [kg] の物体が軽い糸1で天井から吊るされ、水平方向に糸2で引かれている。糸1が天井となす角は $\theta$ [°] である。重力加速度の大きさを $g$ [m/s²] とする。

(1) 物体にはたらく力を図示する。

(2) 糸1, 2の張力 $T_1$, $T_2$ [N] を求めるために、分解すべき力の分力を図に書き加える。

(3) $T_1$, $T_2$ [N] をそれぞれ求める。

2. 解き方の手順

(1) 物体にはたらく力は、糸1の張力、糸2の張力、重力の3つである。図に示されている通り。

(2) 糸1の張力 $T_1$ を鉛直方向と水平方向に分解する。

鉛直方向成分: $T_1 \cos\theta$

水平方向成分: $T_1 \sin\theta$

糸2の張力 $T_2$ は水平方向。

重力は鉛直下向きで大きさは $mg$。

(3) 物体は静止しているので、力の釣り合いが成り立っている。

鉛直方向の力の釣り合い:

$T_1 \cos\theta = mg$

水平方向の力の釣り合い:

$T_1 \sin\theta = T_2$

鉛直方向の式から $T_1$ を求める:

$T_1 = \frac{mg}{\cos\theta}$

これを水平方向の式に代入して $T_2$ を求める:

$T_2 = T_1 \sin\theta = \frac{mg}{\cos\theta} \sin\theta = mg \tan\theta$

3. 最終的な答え

$T_1 = \frac{mg}{\cos\theta}$ [N]

$T_2 = mg \tan\theta$ [N]