1. 問題の内容
不等式 を満たす整数 がちょうど5個存在するような の値の範囲を求めます。
2. 解き方の手順
まず、絶対値の不等式を解きます。
は と同値です。
各辺に1を足すと、
となります。
この範囲に含まれる整数 が5個であるためには、端点 と の間隔が、整数5個を含む最小の範囲となるように考える必要があります。
は整数なので、 を満たす整数を小さい順に並べると、ある整数 を用いて
と表せることになります。このとき、
が成り立ちます。
は範囲に含まれないので、
である必要があります。
は範囲に含まれるので、
両辺に4を足すと
整数が5個だけ存在する必要があるので、 は範囲に含まれてはいけないので、 となります。
同様に、 も範囲に含まれてはいけないので、 となります。
したがって、 まで範囲に含まれているので、
でなければなりません。
ここで、 なので、 は と の間の数ということになります。
の条件式を整理すると、
ここで、 は整数なので、 が求まる必要があります。
不等式を満たす整数が5個である条件は、
の区間幅 が 4より大きく6以下であることです。
整数5個を含む範囲は、 なので、 よりも大きく、 よりも小さい範囲となります。
, とすると、 となります。このとき、 です。
に を代入すると、 となり、 は の5個の整数を含むので、条件を満たします。
, とすると、 となります。このとき、 です。
に を代入すると、 となり、 は の5個の整数を含むので、条件を満たします。
が5個であるためには、 が 4より大きく6以下である必要があります。
したがって、 が成り立ち、 となります。
ここで、 の時、 なので、 は となり、 となり、3個しか存在しません。
の時、 なので、 は となり、 となり、5個存在します。
したがって、 が求める範囲です。