方程式 $x^3 - 6x^2 + a = 0$ が異なる2つの正の解と1つの負の解を持つような定数 $a$ の値の範囲を求める。

代数学三次方程式解の配置微分増減極値
2025/6/1

1. 問題の内容

方程式 x36x2+a=0x^3 - 6x^2 + a = 0 が異なる2つの正の解と1つの負の解を持つような定数 aa の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

f(x)=x36x2+af(x) = x^3 - 6x^2 + a とおく。
f(x)=0f(x) = 0 が異なる2つの正の解と1つの負の解を持つためには、f(x)f(x) のグラフが xx 軸と3回交わり、正の領域で2回、負の領域で1回交わる必要がある。
まず、f(x)f(x) を微分する。
f(x)=3x212x=3x(x4)f'(x) = 3x^2 - 12x = 3x(x - 4)
f(x)=0f'(x) = 0 となる xx の値を求める。
3x(x4)=03x(x-4) = 0 より、x=0,4x = 0, 4
f(x)f(x) の増減表を作成する。
- x<0x < 0 のとき、f(x)>0f'(x) > 0
- 0<x<40 < x < 4 のとき、f(x)<0f'(x) < 0
- x>4x > 4 のとき、f(x)>0f'(x) > 0
よって、f(x)f(x)x=0x = 0 で極大値を、 x=4x = 4 で極小値をとる。
極大値:f(0)=036(02)+a=af(0) = 0^3 - 6(0^2) + a = a
極小値:f(4)=436(42)+a=6496+a=a32f(4) = 4^3 - 6(4^2) + a = 64 - 96 + a = a - 32
f(x)=0f(x) = 0 が異なる3つの実数解を持つためには、極大値と極小値の積が負でなければならない。
f(0)f(4)<0f(0) \cdot f(4) < 0
a(a32)<0a(a - 32) < 0
0<a<320 < a < 32
f(x)=0f(x) = 0 が異なる2つの正の解と1つの負の解を持つためには、
f(0)=a>0f(0) = a > 0 (極大値は正)
f(4)=a32<0f(4) = a - 32 < 0 (極小値は負)
a>0a > 0 かつ a<32a < 32 である必要があり、これは 0<a<320 < a < 32 と一致する。
さらに、f(0)=af(0) = a が極大値であり、x=0x=0は正の解でも負の解でもないので、グラフの概形から、もう一つの条件である、負の領域で1回交わるためには、 x=0x=0における値が正である必要がある。
f(0)=a>0f(0) = a > 0を満たしていれば良い。
f(4)=a32f(4) = a - 32 が極小値であり、正の解を2つ持つためには f(4)<0f(4) < 0 である必要がある。
したがって、a32<0a - 32 < 0 より、a<32a < 32 である。
したがって、0<a<320 < a < 32 が求める aa の範囲となる。

3. 最終的な答え

0<a<320 < a < 32

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