袋の中に1から9までの数字が書かれた9枚のカードが入っている。この中から同時に3枚のカードを取り出す。 (1) 1, 2, 3のカードを取り出す確率を求める。 (2) 取り出した3枚のカードに1のカードが含まれる確率を求める。また、取り出した3枚のカードに1または2のカードが含まれる確率を求める。 (3) 取り出した3枚のカードに1または2のカードが含まれているとき、取り出した3枚のカードに書かれている数の和が奇数である条件付き確率を求める。

確率論・統計学確率組み合わせ条件付き確率
2025/6/2

1. 問題の内容

袋の中に1から9までの数字が書かれた9枚のカードが入っている。この中から同時に3枚のカードを取り出す。
(1) 1, 2, 3のカードを取り出す確率を求める。
(2) 取り出した3枚のカードに1のカードが含まれる確率を求める。また、取り出した3枚のカードに1または2のカードが含まれる確率を求める。
(3) 取り出した3枚のカードに1または2のカードが含まれているとき、取り出した3枚のカードに書かれている数の和が奇数である条件付き確率を求める。

2. 解き方の手順

(1) 全事象は9枚から3枚を選ぶ組み合わせなので、9C3{}_9C_3通り。
1, 2, 3の3枚のカードを取り出すのは1通りなので、求める確率は
19C3=19×8×73×2×1=184 \frac{1}{{}_9C_3} = \frac{1}{\frac{9 \times 8 \times 7}{3 \times 2 \times 1}} = \frac{1}{84}
(2) 1のカードが含まれる確率を求める。
全事象は9C3=84{}_9C_3 = 84通り。
1のカードが含まれる組み合わせは、残りの8枚から2枚を選ぶので、8C2=8×72×1=28{}_8C_2 = \frac{8 \times 7}{2 \times 1} = 28通り。
したがって、1のカードが含まれる確率は
8C29C3=2884=13 \frac{{}_8C_2}{{}_9C_3} = \frac{28}{84} = \frac{1}{3}
次に、1または2のカードが含まれる確率を求める。
1が含まれる事象をA, 2が含まれる事象をBとする。
P(AB)=P(A)+P(B)P(AB)P(A \cup B) = P(A) + P(B) - P(A \cap B)
P(A)=13P(A) = \frac{1}{3}
P(B)=13P(B) = \frac{1}{3}
P(AB)P(A \cap B)は1と2の両方が含まれる確率である。
1と2が含まれる組み合わせは、残りの7枚から1枚を選ぶので、7C1=7{}_7C_1 = 7通り。
P(AB)=7C19C3=784=112P(A \cap B) = \frac{{}_7C_1}{{}_9C_3} = \frac{7}{84} = \frac{1}{12}
したがって、
P(AB)=13+13112=412+412112=712P(A \cup B) = \frac{1}{3} + \frac{1}{3} - \frac{1}{12} = \frac{4}{12} + \frac{4}{12} - \frac{1}{12} = \frac{7}{12}
(3) 1または2が含まれているという条件の下で、取り出した3枚の和が奇数である確率を求める。
1または2が含まれる事象をC、和が奇数である事象をDとする。求めるものはP(DC)=P(CD)P(C)P(D|C) = \frac{P(C \cap D)}{P(C)}である。
P(C)=712P(C) = \frac{7}{12}((2)の結果)
CDC \cap Dは、1または2が含まれ、かつ和が奇数となる事象である。
i) 1のみが含まれる場合:1と残りの2枚の和が偶数となる必要がある。つまり、残りの2枚は偶数2枚または奇数2枚の組み合わせである。
偶数は4, 6, 8の3枚。奇数は3, 5, 7, 9の4枚。
3C2+4C2=3+6=9{}_3C_2 + {}_4C_2 = 3 + 6 = 9通り
ii) 2のみが含まれる場合:2と残りの2枚の和が奇数となる必要がある。つまり、残りの2枚は偶数1枚と奇数1枚の組み合わせである。
3C1×4C1=3×4=12{}_3C_1 \times {}_4C_1 = 3 \times 4 = 12通り
iii) 1と2の両方が含まれる場合:1+2+残りの1枚が奇数となる必要があるので、残りの1枚は偶数。
残りの1枚は4, 6, 8の3通り。
9+12+3=249+12+3 = 24通り
したがって、P(CD)=2484=27P(C \cap D) = \frac{24}{84} = \frac{2}{7}
P(DC)=P(CD)P(C)=27712=27×127=2449P(D|C) = \frac{P(C \cap D)}{P(C)} = \frac{\frac{2}{7}}{\frac{7}{12}} = \frac{2}{7} \times \frac{12}{7} = \frac{24}{49}

3. 最終的な答え

(1) 184\frac{1}{84}
(2) 13\frac{1}{3}, 712\frac{7}{12}
(3) 2449\frac{24}{49}

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