(1) ベクトルの大きさは、各成分の2乗和の平方根で求めます。
∣a∣=22+(−3)2+52=4+9+25=38 ∣b∣=(−1)2+22+(−3)2=1+4+9=14 (2) ベクトルの内積は、対応する成分同士の積の和で求めます。
a⋅b=(2)(−1)+(−3)(2)+(5)(−3)=−2−6−15=−23 (3) ベクトルの外積は、行列式を用いて計算します。
a×b=i2−1j−32k5−3=(9−10)i−(−6+5)j+(4−3)k=−i+j+k (4) aとbに垂直なベクトルはa×bで与えられます。単位ベクトルにするためには、a×bをその大きさで割ります。 ∣a×b∣=(−1)2+12+12=3 よって、aとbに垂直な単位ベクトルは、 ±∣a×b∣a×b=±3−i+j+k=±(−31i+31j+31k) (5) aとbのなす角θは、内積の定義から求めます。 cosθ=∣a∣∣b∣a⋅b=3814−23=532−23≈−0.996 θ=arccos(532−23)≈175.5∘ [2]
(1) A=(A1,A2,A3), B=(B1,B2,B3), C=(C1,C2,C3)とすると、 B×C=(B2C3−B3C2,B3C1−B1C3,B1C2−B2C1) A×(B×C)=(A2(B1C2−B2C1)−A3(B3C1−B1C3),A3(B2C3−B3C2)−A1(B1C2−B2C1),A1(B3C1−B1C3)−A2(B2C3−B3C2)) (A⋅C)B−(A⋅B)C=(A1C1+A2C2+A3C3)(B1,B2,B3)−(A1B1+A2B2+A3B3)(C1,C2,C3) =((A1C1+A2C2+A3C3)B1−(A1B1+A2B2+A3B3)C1,(A1C1+A2C2+A3C3)B2−(A1B1+A2B2+A3B3)C2,(A1C1+A2C2+A3C3)B3−(A1B1+A2B2+A3B3)C3) 計算すると、成分同士が一致することが確認できます。
(2) A⋅(B×C)=B⋅(C×A)=C⋅(A×B) はスカラー三重積の性質です。 A⋅(B×C)=A1B1C1A2B2C2A3B3C3 B⋅(C×A)=B1C1A1B2C2A2B3C3A3 C⋅(A×B)=C1A1B1C2A2B2C3A3B3 行列式の性質から、行を入れ替えることで符号が反転し、2回入れ替えることで元の値に戻ります。
(3) この公式は、(1) と (2) を繰り返し使うことで導出できます。ここでは省略します。