まず、関数 f(x)=[cosx] が定義されない x の値を考える。 ガウス記号は任意の数に対して定義されるので、cosx の値に関わらず、f(x) は常に定義される。 次に、f(x) が不連続になる x の値を考える。 f(x) は cosx が整数になる点で不連続になる可能性がある。 cosx の値域は [−1,1] であるので、cosx が取りうる整数値は −1,0,1 である。 cosx=1 のとき、x=2nπ (n は整数)。このとき、cosx=1 なので、f(x)=[1]=1。 x が 2nπ に近づくとき、f(x) も 1 に近づくので、f(x) は連続である。 cosx=0 のとき、x=(2n+1)2π (n は整数)。 このとき、cosx は 0 に近づく。 x→(2n+1)2π+0 のとき、cosx→−0 なので、f(x)=[cosx]=[−0]=−1。 x→(2n+1)2π−0 のとき、cosx→+0 なので、f(x)=[cosx]=[+0]=0。 したがって、f(x) は x=(2n+1)2π で不連続。 cosx=−1 のとき、x=(2n+1)π (n は整数)。 このとき、cosx=−1 なので、f(x)=[−1]=−1。 x が (2n+1)π に近づくとき、f(x) も -1 に近づくので、f(x) は連続である。 x=(2n+1)2π で f(x) が連続になるように定義し直すには、 f((2n+1)2π)=limx→(2n+1)2πf(x) とすればよい。 しかし、この極限は存在しないので、連続になるように定義し直すことはできない。