関数 $f(x) = [\cos x]$ で定義されない $x$ の値、不連続である $x$ の値を求め、またそれらの $x$ の値で、関数の値を改めて定義し、全実数 $x$ で連続になるようにせよ。ただし、$[x]$ はガウス記号を表す。

解析学関数の連続性ガウス記号三角関数極限
2025/6/2

1. 問題の内容

関数 f(x)=[cosx]f(x) = [\cos x] で定義されない xx の値、不連続である xx の値を求め、またそれらの xx の値で、関数の値を改めて定義し、全実数 xx で連続になるようにせよ。ただし、[x][x] はガウス記号を表す。

2. 解き方の手順

まず、関数 f(x)=[cosx]f(x) = [\cos x] が定義されない xx の値を考える。
ガウス記号は任意の数に対して定義されるので、cosx\cos x の値に関わらず、f(x)f(x) は常に定義される。
次に、f(x)f(x) が不連続になる xx の値を考える。
f(x)f(x)cosx\cos x が整数になる点で不連続になる可能性がある。
cosx\cos x の値域は [1,1][-1, 1] であるので、cosx\cos x が取りうる整数値は 1,0,1-1, 0, 1 である。
cosx=1\cos x = 1 のとき、x=2nπx = 2n\pi (nn は整数)。このとき、cosx=1\cos x = 1 なので、f(x)=[1]=1f(x) = [1] = 1
xx2nπ2n\pi に近づくとき、f(x)f(x) も 1 に近づくので、f(x)f(x) は連続である。
cosx=0\cos x = 0 のとき、x=(2n+1)π2x = (2n+1)\frac{\pi}{2} (nn は整数)。
このとき、cosx\cos x は 0 に近づく。
x(2n+1)π2+0x \to (2n+1)\frac{\pi}{2} + 0 のとき、cosx0\cos x \to -0 なので、f(x)=[cosx]=[0]=1f(x) = [\cos x] = [-0] = -1
x(2n+1)π20x \to (2n+1)\frac{\pi}{2} - 0 のとき、cosx+0\cos x \to +0 なので、f(x)=[cosx]=[+0]=0f(x) = [\cos x] = [+0] = 0
したがって、f(x)f(x)x=(2n+1)π2x = (2n+1)\frac{\pi}{2} で不連続。
cosx=1\cos x = -1 のとき、x=(2n+1)πx = (2n+1)\pi (nn は整数)。
このとき、cosx=1\cos x = -1 なので、f(x)=[1]=1f(x) = [-1] = -1
xx(2n+1)π(2n+1)\pi に近づくとき、f(x)f(x) も -1 に近づくので、f(x)f(x) は連続である。
x=(2n+1)π2x = (2n+1)\frac{\pi}{2}f(x)f(x) が連続になるように定義し直すには、
f((2n+1)π2)=limx(2n+1)π2f(x)f((2n+1)\frac{\pi}{2}) = \lim_{x \to (2n+1)\frac{\pi}{2}} f(x) とすればよい。
しかし、この極限は存在しないので、連続になるように定義し直すことはできない。

3. 最終的な答え

関数 f(x)=[cosx]f(x) = [\cos x] は常に定義される。
f(x)f(x) が不連続になる xx の値は、x=(2n+1)π2x = (2n+1)\frac{\pi}{2} (nn は整数) である。
x=(2n+1)π2x = (2n+1)\frac{\pi}{2} で連続になるように f(x)f(x) を定義し直すことはできない。

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