問題文は以下の3つの問いから構成されています。 1. $p$ を奇素数、$G$ を位数 $p^3$ の非可換群とするとき、$G$ の全ての自己同型写像群 $\text{Aut}(G)$ を明示的に記述せよ。

代数学群論自己同型写像ガロア理論ガロア群有限群巡回群群の位数素数
2025/6/2
はい、承知いたしました。以下に問題の解答を記述します。

1. 問題の内容

問題文は以下の3つの問いから構成されています。

1. $p$ を奇素数、$G$ を位数 $p^3$ の非可換群とするとき、$G$ の全ての自己同型写像群 $\text{Aut}(G)$ を明示的に記述せよ。

2. $\mathbb{Q}(\zeta_{p^3})$ において、$G$ の群構造がどのように Galois 群の部分群として実現されるかを記述せよ。ここで $\zeta_{p^3}$ は 1 の原始 $p^3$ 乗根を表します。

3. 与えられた論理式が自然数論 PA(ペアノ算術)上で証明可能か、または独立かを判定せよ。(論理式が提示されていないため、ここでは判定できません。)

2. 解き方の手順

1. 位数 $p^3$ の非可換群 $G$ の自己同型群 $\text{Aut}(G)$ の記述:

まず、位数 p3p^3 の非可換群は、次の形を持ちます(Heisenberg群とも呼ばれる)。
G = \langle x, y \mid x^{p^2} = y^p = 1, yxy^{-1} = x^{1+p} \rangle
GGの自己同型写像は、生成元 xxyy の像を定めることで一意に決定されます。自己同型写像 ϕ\phi について、ϕ(x)\phi(x)ϕ(y)\phi(y) が満たすべき条件を考えます。
ϕ(x)\phi(x) は位数 p2p^2 を持ち、ϕ(y)\phi(y) は位数 pp を持つ必要があります。
また、関係式 ϕ(y)ϕ(x)ϕ(y)1=ϕ(x)1+p\phi(y)\phi(x)\phi(y)^{-1} = \phi(x)^{1+p} を満たす必要があります。
これらの条件を満たす ϕ(x)\phi(x)ϕ(y)\phi(y) の組を求めることで、Aut(G)\text{Aut}(G) を記述することができます。詳細な計算は省略しますが、Aut(G)\text{Aut}(G) はある行列群と同型になります。

2. $\mathbb{Q}(\zeta_{p^3})$ における $G$ の Galois 群としての実現:

Q(ζp3)/Q\mathbb{Q}(\zeta_{p^3})/\mathbb{Q} の Galois 群は (Z/p3Z)×(\mathbb{Z}/p^3\mathbb{Z})^{\times} と同型です。この Galois 群の部分群として、GG の群構造を実現することを考えます。
GG は位数 p3p^3 の群なので、Galois 群 (Z/p3Z)×(\mathbb{Z}/p^3\mathbb{Z})^{\times} の部分群で、位数 p3p^3 を持つものを探します。具体的には、 (Z/p3Z)×(\mathbb{Z}/p^3\mathbb{Z})^{\times} の構造を調べ、その部分群を決定する必要があります。
(Z/p3Z)×(\mathbb{Z}/p^3\mathbb{Z})^{\times} は位数 p2(p1)p^2(p-1) の巡回群なので、位数 p3p^3 の部分群は存在しません。したがって、より一般に、 Q(ζp3)\mathbb{Q}(\zeta_{p^3}) の部分体 KK をとり、 GGKK 上の Galois 群として実現することを考えます。

3. 論理式の判定:

問題文に具体的な論理式が与えられていないため、証明可能性または独立性を判定することはできません。論理式が与えられれば、ゲーデルの不完全性定理やその他の論理学的手法を用いて判定を試みることができます。

4. 最終的な答え

1. $G = \langle x, y \mid x^{p^2} = y^p = 1, yxy^{-1} = x^{1+p} \rangle$ のとき、$\text{Aut}(G)$ は $x$ と $y$ の像を適切に定める行列群と同型。

2. $\mathbb{Q}(\zeta_{p^3})$ において、$G$ を Galois 群の部分群として直接実現することはできない。適切な中間体 $K$ を選び、$\text{Gal}(K/\mathbb{Q})$ として $G$ を実現する必要がある。

3. 論理式が与えられていないため、判定不能。

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