与えられた数学用語の定義を、集合の記号、全称記号($\forall$)、存在記号($\exists$)などの論理記号を用いて記述します。

解析学写像全射単射収束列集合論理記号
2025/6/3

1. 問題の内容

与えられた数学用語の定義を、集合の記号、全称記号(\forall)、存在記号(\exists)などの論理記号を用いて記述します。

2. 解き方の手順

(1) 写像 f:XYf: X \rightarrow Y (XからYへの写像):
  写像とは、集合Xの各要素に対して、集合Yの要素をただ一つ対応させる規則のことです。
(2) 像 f(A)f(A) (AAXXの部分集合):
f(A)={yYxA,y=f(x)}f(A) = \{ y \in Y \mid \exists x \in A, y = f(x) \}
これは、AAの要素xxに対するf(x)f(x)全体の集合を表します。
(3) 逆像 f1(B)f^{-1}(B) (BBYYの部分集合):
f1(B)={xXf(x)B}f^{-1}(B) = \{ x \in X \mid f(x) \in B \}
これは、f(x)f(x)BBに属するようなxx全体の集合を表します。
(4) 全射:
 写像 f:XYf: X \rightarrow Y が全射であるとは、
yY,xX\forall y \in Y, \exists x \in X such that f(x)=yf(x) = y
つまり、YYの任意の要素yyに対して、f(x)=yf(x) = yとなるようなXXの要素xxが存在することです。
(5) 単射:
 写像 f:XYf: X \rightarrow Y が単射であるとは、
x1,x2X\forall x_1, x_2 \in X, if f(x1)=f(x2)f(x_1) = f(x_2) then x1=x2x_1 = x_2
あるいは、
x1,x2X\forall x_1, x_2 \in X, if x1x2x_1 \ne x_2 then f(x1)f(x2)f(x_1) \ne f(x_2)
つまり、XXの異なる要素は、YYの異なる要素に対応することです。
(6) 収束列:
 数列 {an}\{a_n\} が収束列であるとは、
αR\exists \alpha \in \mathbb{R} such that ϵ>0,NN\forall \epsilon > 0, \exists N \in \mathbb{N} such that n>N,anα<ϵ\forall n > N, |a_n - \alpha| < \epsilon
つまり、ある実数α\alphaが存在して、任意の正の数ϵ\epsilonに対して、NNより大きな全てのnnについて、ana_nα\alphaの差がϵ\epsilonより小さくなるような自然数NNが存在することです。

3. 最終的な答え

(1) 写像 f:XYf: X \rightarrow Y (XからYへの写像):
集合Xの各要素に対して、集合Yの要素をただ一つ対応させる規則
(2) 像 f(A)f(A) (AAXXの部分集合):
f(A)={yYxA,y=f(x)}f(A) = \{ y \in Y \mid \exists x \in A, y = f(x) \}
(3) 逆像 f1(B)f^{-1}(B) (BBYYの部分集合):
f1(B)={xXf(x)B}f^{-1}(B) = \{ x \in X \mid f(x) \in B \}
(4) 全射:
yY,xX\forall y \in Y, \exists x \in X such that f(x)=yf(x) = y
(5) 単射:
x1,x2X\forall x_1, x_2 \in X, if f(x1)=f(x2)f(x_1) = f(x_2) then x1=x2x_1 = x_2
(6) 収束列:
αR\exists \alpha \in \mathbb{R} such that ϵ>0,NN\forall \epsilon > 0, \exists N \in \mathbb{N} such that n>N,anα<ϵ\forall n > N, |a_n - \alpha| < \epsilon

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