ばね定数 $k$ のばねにつながれた質量 $m$ の質点が滑らかな水平面上を運動する。質点にはばねの復元力に加えて、速度に比例する抵抗 $F_v = -\gamma v$ が働く。ここで、$\gamma$ は正の定数、$v(t)$ は質点の速度、$x(t)$ は質点の位置とする。 (a) 質点の運動方程式を求める。 (b) $x(t) = e^{\lambda t}$ が運動方程式の解であるときの $\lambda$ を求める。 (c) $\omega_0 = \sqrt{k/m}$, $\kappa = \gamma/(2m)$ とするとき、$\omega_0 > \kappa$ と $\omega_0 < \kappa$ における一般解 $x(t)$ をそれぞれ求める。 (d) $\omega_0 > \kappa$ と $\omega_0 < \kappa$ における $v(t)$ をそれぞれ求める。
2025/6/3
1. 問題の内容
ばね定数 のばねにつながれた質量 の質点が滑らかな水平面上を運動する。質点にはばねの復元力に加えて、速度に比例する抵抗 が働く。ここで、 は正の定数、 は質点の速度、 は質点の位置とする。
(a) 質点の運動方程式を求める。
(b) が運動方程式の解であるときの を求める。
(c) , とするとき、 と における一般解 をそれぞれ求める。
(d) と における をそれぞれ求める。
2. 解き方の手順
(a) 運動方程式
ニュートンの運動方程式 を用いる。質点に働く力は、ばねの復元力 と速度に比例する抵抗力 である。したがって、運動方程式は
整理すると、
(b) の計算
を運動方程式に代入する。、 なので、
は常に0ではないので、
この二次方程式を について解くと、
(c) 一般解 の計算
のとき、 なので、 は複素数になる。 である。一般解は
のとき、 なので、 は実数になる。 と とする。一般解は
(d) の計算
のとき、
のとき、
3. 最終的な答え
(a) 運動方程式:
(b)
(c) のとき:
のとき: , ただし 、
(d) のとき:
のとき: