不等式 $2\cos^2\theta \leq \sin\theta + 1$ を解く問題です。

解析学三角関数不等式三角関数の恒等式2次不等式
2025/6/3

1. 問題の内容

不等式 2cos2θsinθ+12\cos^2\theta \leq \sin\theta + 1 を解く問題です。

2. 解き方の手順

まず、cos2θ\cos^2\thetasinθ\sin\theta で表します。三角関数の恒等式 sin2θ+cos2θ=1\sin^2\theta + \cos^2\theta = 1 より、cos2θ=1sin2θ\cos^2\theta = 1 - \sin^2\theta です。これを不等式に代入すると、
2(1sin2θ)sinθ+12(1 - \sin^2\theta) \leq \sin\theta + 1
となります。これを整理します。
22sin2θsinθ+12 - 2\sin^2\theta \leq \sin\theta + 1
02sin2θ+sinθ10 \leq 2\sin^2\theta + \sin\theta - 1
x=sinθx = \sin\theta とおくと、
2x2+x102x^2 + x - 1 \geq 0
この2次不等式を解きます。まず、2次方程式 2x2+x1=02x^2 + x - 1 = 0 を解きます。因数分解すると、
(2x1)(x+1)=0(2x - 1)(x + 1) = 0
よって、x=12x = \frac{1}{2} または x=1x = -1 です。
したがって、2次不等式 2x2+x102x^2 + x - 1 \geq 0 の解は x1x \leq -1 または x12x \geq \frac{1}{2} です。
ここで、x=sinθx = \sin\theta なので、sinθ1\sin\theta \leq -1 または sinθ12\sin\theta \geq \frac{1}{2} です。
sinθ\sin\theta の取りうる値の範囲は 1sinθ1-1 \leq \sin\theta \leq 1 なので、sinθ1\sin\theta \leq -1sinθ=1\sin\theta = -1 のときにのみ成立します。
sinθ=1\sin\theta = -1 のとき、θ=32π+2nπ\theta = \frac{3}{2}\pi + 2n\pinnは整数)です。
また、sinθ12\sin\theta \geq \frac{1}{2} のとき、0θ<2π0 \leq \theta < 2\pi において、π6θ56π\frac{\pi}{6} \leq \theta \leq \frac{5}{6}\pi となります。一般角で表すと、π6+2nπθ56π+2nπ\frac{\pi}{6} + 2n\pi \leq \theta \leq \frac{5}{6}\pi + 2n\pinnは整数)となります。

3. 最終的な答え

θ=32π+2nπ\theta = \frac{3}{2}\pi + 2n\pi または π6+2nπθ56π+2nπ\frac{\pi}{6} + 2n\pi \leq \theta \leq \frac{5}{6}\pi + 2n\pinnは整数)

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