問題文(4)は、自然数 $n$ に対して、与えられた式 $1 + 6n + 18n(n-1) + \dots + 6^n {}_nC_n = k^n$ が成り立つとき、整数 $k$ の値を求める問題です。

代数学二項定理組み合わせ整数展開
2025/6/3

1. 問題の内容

問題文(4)は、自然数 nn に対して、与えられた式 1+6n+18n(n1)++6nnCn=kn1 + 6n + 18n(n-1) + \dots + 6^n {}_nC_n = k^n が成り立つとき、整数 kk の値を求める問題です。

2. 解き方の手順

二項定理を思い出します。二項定理は次のように表されます。
(1+x)n=r=0nnCrxr=1+nC1x+nC2x2++nCnxn(1+x)^n = \sum_{r=0}^{n} {}_nC_r x^r = 1 + {}_nC_1 x + {}_nC_2 x^2 + \dots + {}_nC_n x^n
与えられた式を二項定理の形に変形することを考えます。
1+6n+18n(n1)++6nnCn1 + 6n + 18n(n-1) + \dots + 6^n {}_nC_n
=1+6nC1+62n(n1)2!++6nnCn= 1 + 6{}_nC_1 + 6^2 \frac{n(n-1)}{2!} + \dots + 6^n {}_nC_n
=r=0nnCr6r= \sum_{r=0}^{n} {}_nC_r 6^r
ここで、nCr{}_nC_r は二項係数であり、nCr=n!r!(nr)!{}_nC_r = \frac{n!}{r!(n-r)!} で計算されます。
二項定理の式において x=6x=6 とすると、
(1+6)n=r=0nnCr6r=1+nC16+nC262++nCn6n(1+6)^n = \sum_{r=0}^{n} {}_nC_r 6^r = 1 + {}_nC_1 6 + {}_nC_2 6^2 + \dots + {}_nC_n 6^n
したがって、与えられた式は (1+6)n=7n(1+6)^n = 7^n となります。
7n=kn7^n = k^n なので、k=7k = 7 が得られます。

3. 最終的な答え

k=7k=7

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