原点Oから出発して数直線上を移動する点Aを考える。点Aは、1個のサイコロを投げて3の倍数の目が出たら正の向きに3だけ移動し、それ以外の目が出たら負の向きに2だけ移動する。サイコロを9回投げた後の点Aの座標を$X$とし、3の倍数が出る回数を$Y$とする。確率変数$Y$の平均と分散、および$X$の平均と分散を求める問題。$X$と$Y$の関係式も求める。

確率論・統計学確率変数二項分布平均分散期待値確率
2025/6/4

1. 問題の内容

原点Oから出発して数直線上を移動する点Aを考える。点Aは、1個のサイコロを投げて3の倍数の目が出たら正の向きに3だけ移動し、それ以外の目が出たら負の向きに2だけ移動する。サイコロを9回投げた後の点Aの座標をXXとし、3の倍数が出る回数をYYとする。確率変数YYの平均と分散、およびXXの平均と分散を求める問題。XXYYの関係式も求める。

2. 解き方の手順

(1) 確率変数YYについて
サイコロを1回投げたとき、3の倍数の目(3, 6)が出る確率は26=13\frac{2}{6} = \frac{1}{3}である。
よって、YYは二項分布B(9,13)B(9, \frac{1}{3})に従う。
二項分布の平均E(Y)E(Y)と分散V(Y)V(Y)は、それぞれ
E(Y)=npE(Y) = np
V(Y)=np(1p)V(Y) = np(1-p)
で与えられる。
ここで、n=9n = 9, p=13p = \frac{1}{3}なので、
E(Y)=9×13=3E(Y) = 9 \times \frac{1}{3} = 3
V(Y)=9×13×23=2V(Y) = 9 \times \frac{1}{3} \times \frac{2}{3} = 2
(2) 確率変数XXYYの関係について
3の倍数の目が出た回数がYY回であるとき、それ以外の目が出た回数は9Y9 - Y回である。
よって、点Aの座標XXは、
X=3Y2(9Y)=3Y18+2Y=5Y18X = 3Y - 2(9 - Y) = 3Y - 18 + 2Y = 5Y - 18
と表せる。
(3) 確率変数XXの平均と分散について
X=5Y18X = 5Y - 18であるから、
E(X)=E(5Y18)=5E(Y)18=5×318=1518=3E(X) = E(5Y - 18) = 5E(Y) - 18 = 5 \times 3 - 18 = 15 - 18 = -3
V(X)=V(5Y18)=52V(Y)=25×2=50V(X) = V(5Y - 18) = 5^2 V(Y) = 25 \times 2 = 50

3. 最終的な答え

YYの平均は3
YYの分散は2
X=5Y18X = 5Y - 18
XXの平均は-3
XXの分散は50

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