与えられた気温と水温のデータに基づいて、以下の処理を行う問題です。 (1) データの代表値(平均、中央値、分散、標準偏差)を計算する。 (2) 気温と水温のデータをグラフにプロットする。 (3) 気温と水温の相関関係を分析する(共分散、相関係数を求める)。 (4) 回帰式を求め、それを利用して気温から水温を予測する。

確率論・統計学統計データの分析相関関係回帰分析平均中央値分散標準偏差共分散相関係数予測
2025/6/4

1. 問題の内容

与えられた気温と水温のデータに基づいて、以下の処理を行う問題です。
(1) データの代表値(平均、中央値、分散、標準偏差)を計算する。
(2) 気温と水温のデータをグラフにプロットする。
(3) 気温と水温の相関関係を分析する(共分散、相関係数を求める)。
(4) 回帰式を求め、それを利用して気温から水温を予測する。

2. 解き方の手順

(1) データの代表値
与えられたデータから、以下の値を計算します。
* 気温の平均値 (xˉ\bar{x}):
xˉ=xin=211.712=17.65\bar{x} = \frac{\sum x_i}{n} = \frac{211.7}{12} = 17.65
* 水温の平均値 (yˉ\bar{y}):
yˉ=yin=188.412=15.7\bar{y} = \frac{\sum y_i}{n} = \frac{188.4}{12} = 15.7
* 気温の中央値:
データを小さい順に並べると、4.3, 9.8, 10.4, 12.5, 15.0, 18.6, 19.6, 21.0, 22.7, 24.6, 26.4, 27.0。
中央値は (18.6 + 19.6) / 2 = 19.1
* 水温の中央値:
データを小さい順に並べると、3.5, 7.0, 7.5, 9.5, 10.6, 15.5, 17.5, 20.0, 22.4, 24.0, 24.5, 27.2。
中央値は (15.5 + 17.5) / 2 = 16.5
* 気温の分散 (sx2s_x^2):
sx2=(xixˉ)2n1=967.56121=967.5611=87.96s_x^2 = \frac{\sum (x_i - \bar{x})^2}{n-1} = \frac{967.56}{12-1} = \frac{967.56}{11} = 87.96
* 水温の分散 (sy2s_y^2):
sy2=(yiyˉ)2n1=529.36121=529.3611=48.12s_y^2 = \frac{\sum (y_i - \bar{y})^2}{n-1} = \frac{529.36}{12-1} = \frac{529.36}{11} = 48.12
* 気温の標準偏差 (sxs_x):
sx=sx2=87.96=9.38s_x = \sqrt{s_x^2} = \sqrt{87.96} = 9.38
* 水温の標準偏差 (sys_y):
sy=sy2=48.12=6.99s_y = \sqrt{s_y^2} = \sqrt{48.12} = 6.99
(2) データの視覚化
グラフ用紙に、気温をx軸、水温をy軸としてデータをプロットします。
(3) データの相関
* 気温と水温の共分散 (sxys_{xy}):
sxy=(xixˉ)(yiyˉ)n1=996.93121=996.9311=90.63s_{xy} = \frac{\sum (x_i - \bar{x})(y_i - \bar{y})}{n-1} = \frac{996.93}{12-1} = \frac{996.93}{11} = 90.63
* 気温と水温の相関係数 (rr):
r=sxysxsy=90.639.38×6.99=0.949r = \frac{s_{xy}}{s_x s_y} = \frac{90.63}{9.38 \times 6.99} = 0.949
相関係数r = 0.949は1に近いため、正の相関が強く、相関の強さは正の相関を示します。
(4) 回帰式の作成と利用
回帰式を y=ax+by = ax + b とすると、a=rsysx=0.9496.999.38=0.707a = r * \frac{s_y}{s_x} = 0.949 * \frac{6.99}{9.38} = 0.707 となる。
b=yˉaxˉ=15.70.70717.65=3.25b = \bar{y} - a * \bar{x} = 15.7 - 0.707 * 17.65 = 3.25
したがって、回帰式は、y=0.707x+3.25y = 0.707x + 3.25
a) 気温が5℃のとき:
y=0.7075+3.25=6.785y = 0.707 * 5 + 3.25 = 6.785
b) グラフから気温が15℃のとき、水温は約14℃

3. 最終的な答え

(1) 代表値
平均(気温): 17.65
平均(水温): 15.7
中央値(気温): 19.10
中央値(水温): 16.50
分散(気温): 87.96
分散(水温): 48.12
標準偏差(気温): 9.38
標準偏差(水温): 6.99
(3) 相関関係
共分散: 90.63
相関係数: 0.949
相関の正負: 正の相関
相関の強さ: 正の相関
(4) 回帰式と予測値
回帰式: y = 0.707x + 3.25
気温が5℃のとき: 6.785℃
グラフから気温が15℃のとき: 約14℃

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