3つの箱 A, B, C があり、赤球が8個、白球が30個ある。この38個の球から30個選び、3つの箱 A, B, C にそれぞれ10個ずつ入れる。同じ色の球は区別しないものとする。 (1) 箱Aに赤球が5個入るような入れ方は何通りあるか。 (2) どの箱にも少なくとも1個の赤球が入り、かつ、すべての赤球がいずれかの箱に入るような入れ方は何通りあるか。 (3) 入れ方は全部で何通りあるか。
2025/6/4
1. 問題の内容
3つの箱 A, B, C があり、赤球が8個、白球が30個ある。この38個の球から30個選び、3つの箱 A, B, C にそれぞれ10個ずつ入れる。同じ色の球は区別しないものとする。
(1) 箱Aに赤球が5個入るような入れ方は何通りあるか。
(2) どの箱にも少なくとも1個の赤球が入り、かつ、すべての赤球がいずれかの箱に入るような入れ方は何通りあるか。
(3) 入れ方は全部で何通りあるか。
2. 解き方の手順
(1) 箱Aに赤球が5個入る場合、箱Aには残りの5個は白球が入る。残りの赤球は3個、白球は25個となる。箱B,Cにはそれぞれ10個ずつ球を入れるので、箱Bに入れる赤球の個数によって場合分けして考える。
箱Bに入れる赤球の個数を とすると、箱Bには白球が 個入る。箱Cには赤球が 個、白球が 個入る。 の取りうる値は である。また、 なので、 である。よって、。
のとき、箱Bには白球10個、箱Cには赤球3個、白球17個が入る。この場合の数は1通り。
のとき、箱Bには赤球1個、白球9個、箱Cには赤球2個、白球18個が入る。この場合の数は1通り。
のとき、箱Bには赤球2個、白球8個、箱Cには赤球1個、白球19個が入る。この場合の数は1通り。
のとき、箱Bには赤球3個、白球7個、箱Cには赤球0個、白球20個が入る。この場合の数は1通り。
したがって、合計で 通りである。
(2) 箱 A, B, C に少なくとも1個の赤球が入り、すべての赤球がいずれかの箱に入る場合を考える。
まず、A, B, C にそれぞれ1個ずつ赤球を入れ、残りの5個の赤球を A, B, C に分ける。
残りの5個の赤球を A, B, C に分ける方法は、重複組み合わせで 通り。
各箱には残りの白球を加えて10個にする。
例えば、Aに赤球が1+0個、Bに1+1個、Cに1+4個の場合、Aには白球9個、Bには白球8個、Cには白球6個を追加する。
なので、条件を満たす。
各箱に少なくとも1個の赤球が入るようにするには、まず各箱に1個ずつ赤球を入れる。残りの赤球は5個。この5個を3つの箱に入れる方法は 通り。
したがって、入れ方は21通り。
(3) 箱 A, B, C に合計10個ずつ球を入れる場合の総数を考える。
各箱に白球だけが入る場合もあるので、箱 A に入る赤球の数を , 箱 B に入る赤球の数を , 箱 C に入る赤球の数を とする。このとき、 である。
を満たす非負整数の組 の数を考える。これは 通り。
箱 A に入る赤球の数を , 白球の数を , 箱 B に入る赤球の数を , 白球の数を , 箱 C に入る赤球の数を , 白球の数を とする。
したがって、165通り。
3. 最終的な答え
(1) 4通り
(2) 21通り
(3) 165通り