数列 $S_n = 1^2 - 2^2 + 3^2 - 4^2 + 5^2 - 6^2 + \cdots + (-1)^{n+1} n^2$ を求めよ。

代数学数列等差数列シグマ代数
2025/6/4

1. 問題の内容

数列 Sn=1222+3242+5262++(1)n+1n2S_n = 1^2 - 2^2 + 3^2 - 4^2 + 5^2 - 6^2 + \cdots + (-1)^{n+1} n^2 を求めよ。

2. 解き方の手順

SnS_n の式を偶数項までと奇数項までで分けて考える。
(1) nn が偶数のとき、n=2kn=2k とおくと、
S2k=i=12k(1)i+1i2=(1222)+(3242)++((2k1)2(2k)2)S_{2k} = \sum_{i=1}^{2k} (-1)^{i+1} i^2 = (1^2 - 2^2) + (3^2 - 4^2) + \cdots + ((2k-1)^2 - (2k)^2)
ここで、a2b2=(a+b)(ab)a^2 - b^2 = (a+b)(a-b) を利用すると、
S2k=(1+2)(12)+(3+4)(34)++(2k1+2k)(2k12k)S_{2k} = (1+2)(1-2) + (3+4)(3-4) + \cdots + (2k-1+2k)(2k-1-2k)
S2k=37(4k1)S_{2k} = -3 - 7 - \cdots - (4k-1)
この数列は初項が 3-3、公差が 4-4 の等差数列であるから、
S2k=i=1k(4i1)=(4k(k+1)2k)=(2k2+2kk)=(2k2+k)S_{2k} = - \sum_{i=1}^{k} (4i-1) = - \left( 4 \cdot \frac{k(k+1)}{2} - k \right) = - \left( 2k^2 + 2k - k \right) = - (2k^2 + k)
k=n2k = \frac{n}{2} を代入すると、
Sn=S2k=(2(n2)2+n2)=(n22+n2)=n(n+1)2S_n = S_{2k} = - \left( 2 \left( \frac{n}{2} \right)^2 + \frac{n}{2} \right) = - \left( \frac{n^2}{2} + \frac{n}{2} \right) = - \frac{n(n+1)}{2}
(2) nn が奇数のとき、n=2k+1n=2k+1 とおくと、
S2k+1=S2k+(2k+1)2S_{2k+1} = S_{2k} + (2k+1)^2
(1) の結果より、S2k=(2k2+k)S_{2k} = -(2k^2+k) であるから、
S2k+1=(2k2+k)+(2k+1)2=(2k2+k)+4k2+4k+1=2k2+3k+1S_{2k+1} = -(2k^2 + k) + (2k+1)^2 = -(2k^2 + k) + 4k^2 + 4k + 1 = 2k^2 + 3k + 1
S2k+1=(2k+1)(k+1)=n(n12+1)=nn+12=n(n+1)2S_{2k+1} = (2k+1)(k+1) = n \left( \frac{n-1}{2} + 1 \right) = n \cdot \frac{n+1}{2} = \frac{n(n+1)}{2}
以上より、nn が偶数のとき Sn=n(n+1)2S_n = - \frac{n(n+1)}{2}nn が奇数のとき Sn=n(n+1)2S_n = \frac{n(n+1)}{2} となる。
まとめて書くと、Sn=(1)n+1n(n+1)2S_n = (-1)^{n+1} \frac{n(n+1)}{2}

3. 最終的な答え

Sn=(1)n+1n(n+1)2S_n = (-1)^{n+1} \frac{n(n+1)}{2}

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