数列 $\{a_n\}$ が次の条件で定められている。 $a_1 = 2$, $3(a_1^2 + a_2^2 + \dots + a_n^2) = na_na_{n+1} \quad (n=1, 2, 3, \dots)$ (1) $a_2, a_3, a_4$ を求めよ。 (2) $a_n$ を推測し、それを数学的帰納法で証明せよ。

1. 問題の内容

数列 $\{a_n\}$ が次の条件で定められている。

$a_1 = 2$, $3(a_1^2 + a_2^2 + \dots + a_n^2) = na_na_{n+1} \quad (n=1, 2, 3, \dots)$

(1) $a_2, a_3, a_4$ を求めよ。

(2) $a_n$ を推測し、それを数学的帰納法で証明せよ。

2. 解き方の手順

(1) $a_2, a_3, a_4$ を求める。

$n=1$ のとき、 $3a_1^2 = a_1a_2$ より $3(2^2) = 2a_2$。したがって、$12 = 2a_2$ より $a_2 = 6$。

$n=2$ のとき、$3(a_1^2 + a_2^2) = 2a_2a_3$ より $3(2^2 + 6^2) = 2(6)a_3$。したがって、$3(4 + 36) = 12a_3$ より $3(40) = 12a_3$。よって、$120 = 12a_3$ より $a_3 = 10$。

$n=3$ のとき、$3(a_1^2 + a_2^2 + a_3^2) = 3a_3a_4$ より $3(2^2 + 6^2 + 10^2) = 3(10)a_4$。したがって、$3(4 + 36 + 100) = 30a_4$ より $3(140) = 30a_4$。よって、$420 = 30a_4$ より $a_4 = 14$。

(2) $a_n$ を推測し、数学的帰納法で証明する。

$a_1 = 2, a_2 = 6, a_3 = 10, a_4 = 14$ より、$a_n = 4n - 2$ と推測できる。

数学的帰納法で証明する。

(i) $n=1$ のとき、$a_1 = 4(1) - 2 = 2$ となり成立する。

(ii) $n=k$ のとき、$a_k = 4k - 2$ が成立すると仮定する。

$n=k+1$ のとき、$3(a_1^2 + a_2^2 + \dots + a_k^2) = ka_ka_{k+1}$ が成り立つ。

$3(a_1^2 + a_2^2 + \dots + a_k^2 + a_{k+1}^2) = (k+1)a_{k+1}a_{k+2}$ が成り立つ。

上の式から下の式を引くと、$3a_{k+1}^2 = (k+1)a_{k+1}a_{k+2} - ka_ka_{k+1}$

$3a_{k+1} = (k+1)a_{k+2} - ka_k$

$3a_{k+1} = (k+1)a_{k+2} - k(4k-2)$

ここで、$a_{k+1} = 4(k+1) - 2 = 4k + 2$ および $a_{k+2} = 4(k+2) - 2 = 4k + 6$ を代入すると、

$3(4k+2) = (k+1)(4k+6) - k(4k-2)$

$12k + 6 = 4k^2 + 6k + 4k + 6 - 4k^2 + 2k$

$12k + 6 = 12k + 6$

これは恒等式であるため、$a_{k+1} = 4(k+1) - 2$ となる。

したがって、すべての自然数 $n$ に対して $a_n = 4n - 2$ が成り立つ。

3. 最終的な答え

(1) $a_2 = 6$, $a_3 = 10$, $a_4 = 14$

(2) $a_n = 4n - 2$