$a$ を定数とする、$x$ の方程式 $\cos 2x - (2a+1) \cos x + a + 1 = 0$ について、以下の問題を解く。 (1) $a=1$ のとき、$-\frac{\pi}{2} \le x \le \frac{\pi}{2}$ において、与えられた方程式を満たす $x$ の値を求める。 (2) $a \ge 0$ のとき、$-\frac{\pi}{2} \le x \le \frac{\pi}{2}$ において、与えられた方程式を満たす $x$ の値の個数を、$a$ の値によって分類して求める。

代数学三角関数方程式解の個数cos
2025/6/5

1. 問題の内容

aa を定数とする、xx の方程式 cos2x(2a+1)cosx+a+1=0\cos 2x - (2a+1) \cos x + a + 1 = 0 について、以下の問題を解く。
(1) a=1a=1 のとき、π2xπ2-\frac{\pi}{2} \le x \le \frac{\pi}{2} において、与えられた方程式を満たす xx の値を求める。
(2) a0a \ge 0 のとき、π2xπ2-\frac{\pi}{2} \le x \le \frac{\pi}{2} において、与えられた方程式を満たす xx の値の個数を、aa の値によって分類して求める。

2. 解き方の手順

(1) a=1a=1 を方程式に代入すると、
cos2x3cosx+2=0\cos 2x - 3 \cos x + 2 = 0
cos2x=2cos2x1\cos 2x = 2 \cos^2 x - 1 であるから、
2cos2x13cosx+2=02 \cos^2 x - 1 - 3 \cos x + 2 = 0
2cos2x3cosx+1=02 \cos^2 x - 3 \cos x + 1 = 0
(2cosx1)(cosx1)=0(2 \cos x - 1)(\cos x - 1) = 0
よって、cosx=1\cos x = 1 または cosx=12\cos x = \frac{1}{2}
π2xπ2-\frac{\pi}{2} \le x \le \frac{\pi}{2} において、cosx=1\cos x = 1 のとき x=0x = 0cosx=12\cos x = \frac{1}{2} のとき x=±π3x = \pm \frac{\pi}{3}
したがって、x=0,±π3x = 0, \pm \frac{\pi}{3}
(2) 与えられた方程式を cosx\cos x の式に変形する。
cos2x(2a+1)cosx+a+1=0\cos 2x - (2a+1) \cos x + a + 1 = 0
2cos2x1(2a+1)cosx+a+1=02 \cos^2 x - 1 - (2a+1) \cos x + a + 1 = 0
2cos2x(2a+1)cosx+a=02 \cos^2 x - (2a+1) \cos x + a = 0
(2cosx1)(cosxa)=0(2 \cos x - 1)(\cos x - a) = 0
よって、cosx=12\cos x = \frac{1}{2} または cosx=a\cos x = a
π2xπ2-\frac{\pi}{2} \le x \le \frac{\pi}{2} において、cosx=12\cos x = \frac{1}{2} のとき x=±π3x = \pm \frac{\pi}{3}
π2xπ2-\frac{\pi}{2} \le x \le \frac{\pi}{2} において、cosx=a\cos x = a を考える。
a0a \ge 0 であることに注意する。
(i) 0a<120 \le a < \frac{1}{2} のとき、cosx=a\cos x = ax=±αx = \pm \alpha (0<α<π30 < \alpha < \frac{\pi}{3}) の2つの解を持つ。よって、x=±π3,±αx = \pm \frac{\pi}{3}, \pm \alpha の4つの解を持つ。
(ii) a=12a = \frac{1}{2} のとき、cosx=a\cos x = ax=±π3x = \pm \frac{\pi}{3} の2つの解を持つ。よって、x=±π3x = \pm \frac{\pi}{3} の2つの解を持つ。この場合はx=π3x = \frac{\pi}{3}x=π3x=-\frac{\pi}{3}の二つである。
(iii) 12<a1\frac{1}{2} < a \le 1 のとき、cosx=a\cos x = ax=±βx = \pm \beta (π3<βπ2\frac{\pi}{3} < \beta \le \frac{\pi}{2}) の2つの解を持つ。よって、x=±π3,±βx = \pm \frac{\pi}{3}, \pm \beta の4つの解を持つ。
(i) 0a<120 \le a < \frac{1}{2} のとき、解の個数は4個。
(ii) a=12a = \frac{1}{2} のとき、解の個数は2個。
(iii) 12<a1\frac{1}{2} < a \le 1 のとき、解の個数は2個。

3. 最終的な答え

(1) x=0,π3,π3x = 0, \frac{\pi}{3}, -\frac{\pi}{3}
(2)
0a<120 \le a < \frac{1}{2} のとき、4個
a=12a = \frac{1}{2} のとき、2個
12<a1\frac{1}{2} < a \le 1 のとき、2個

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