与えられた2階微分方程式 $y'' + 2(y')^2 = 0$ を、階数下げの方法と変数分離法を用いて解き、$y(x) = \int u(x)dx + C$ (Cは積分定数) を満たす $y(x)$ を求める。ただし、$y' = u(x)$ とする。

解析学微分方程式階数下げ変数分離法積分
2025/6/5

1. 問題の内容

与えられた2階微分方程式 y+2(y)2=0y'' + 2(y')^2 = 0 を、階数下げの方法と変数分離法を用いて解き、y(x)=u(x)dx+Cy(x) = \int u(x)dx + C (Cは積分定数) を満たす y(x)y(x) を求める。ただし、y=u(x)y' = u(x) とする。

2. 解き方の手順

(1) 与えられた微分方程式に y=u(x)y' = u(x) を代入する。すると、y=dudx=dudydydx=dudyuy'' = \frac{du}{dx} = \frac{du}{dy}\frac{dy}{dx} = \frac{du}{dy}u となるので、元の微分方程式は ududy+2u2=0u\frac{du}{dy} + 2u^2 = 0 と書き換えられる。
(2) ududy+2u2=0u\frac{du}{dy} + 2u^2 = 0 を解く。 u0u\neq0と仮定すると、両辺をuuで割って dudy+2u=0\frac{du}{dy}+2u = 0 となる。
(3) dudy+2u=0\frac{du}{dy} + 2u = 0 を変数分離する。duu=2dy\frac{du}{u} = -2dy。両辺を積分して duu=2dy\int \frac{du}{u} = \int -2dy を得る。積分を実行すると lnu=2y+C1\ln|u| = -2y + C_1 (C1C_1は積分定数)。
(4) lnu=2y+C1\ln|u| = -2y + C_1 より、u=e2y+C1=eC1e2y|u| = e^{-2y+C_1} = e^{C_1}e^{-2y}。よって、u=Ae2yu = Ae^{-2y} (A=±eC1A = \pm e^{C_1} は積分定数)。
(5) u=dydxu = \frac{dy}{dx} なので、dydx=Ae2y\frac{dy}{dx} = Ae^{-2y}。これを変数分離する。e2ydy=Adxe^{2y}dy = A dx。両辺を積分して e2ydy=Adx\int e^{2y}dy = \int Adx を得る。積分を実行すると 12e2y=Ax+C2\frac{1}{2}e^{2y} = Ax + C_2 (C2C_2は積分定数)。
(6) 12e2y=Ax+C2\frac{1}{2}e^{2y} = Ax + C_2 を整理する。e2y=2Ax+2C2e^{2y} = 2Ax + 2C_2。両辺の自然対数をとると 2y=ln(2Ax+2C2)2y = \ln(2Ax + 2C_2)。したがって、y=12ln(2Ax+2C2)=12ln(Bx+D)y = \frac{1}{2}\ln(2Ax + 2C_2) = \frac{1}{2}\ln(Bx + D) (B=2AB=2A, D=2C2D=2C_2 は積分定数)。
(注:u=0u=0の場合、y=0y'=0なのでy=Cy=Cであり、これは12ln(Bx+D)\frac{1}{2}\ln(Bx + D)に含まれる。)

3. 最終的な答え

y(x)=12ln(Bx+D)y(x) = \frac{1}{2}\ln(Bx+D) (B, D は積分定数)

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