媒介変数 $t$ ($0 \le t \le 2\pi$) で表される曲線 $C$ が与えられています。 $$ \begin{cases} x = e^{-t} \cos t \\ y = e^{-t} \sin t \end{cases} $$ (1) 曲線 $C$ の概形を描きなさい。 (2) 曲線 $C$ 上の点 $P$ における接線と直線 $OP$ のなす角が一定であることを示しなさい。

1. 問題の内容

媒介変数 $t$ ($0 \le t \le 2\pi$) で表される曲線 $C$ が与えられています。

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\begin{cases}

x = e^{-t} \cos t \\

y = e^{-t} \sin t

\end{cases}

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(1) 曲線 $C$ の概形を描きなさい。

(2) 曲線 $C$ 上の点 $P$ における接線と直線 $OP$ のなす角が一定であることを示しなさい。

2. 解き方の手順

(1) 概形を描くために、$t$ の値をいくつか代入して $x$ と $y$ の値を計算し、プロットしてみます。$t=0$ のとき $(x,y) = (1, 0)$、$t = \pi/2$ のとき $(x, y) = (0, e^{-\pi/2})$、$t = \pi$ のとき $(x, y) = (-e^{-\pi}, 0)$、$t = 3\pi/2$ のとき $(x, y) = (0, -e^{-3\pi/2})$、$t=2\pi$ のとき $(x,y) = (e^{-2\pi},0)$ となります。

また、$t$ が増加するにつれて、$x$ と $y$ の値は原点に近づいていきます。極座標表示を考えると、$r = \sqrt{x^2 + y^2} = \sqrt{e^{-2t} (\cos^2 t + \sin^2 t)} = e^{-t}$、$\theta = \arctan(y/x) = \arctan(\sin t / \cos t) = t$ となります。$r = e^{-\theta}$ となり、これは対数螺旋を表します。

(2) 点 $P$ における接線の傾きを計算します。

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\frac{dy}{dx} = \frac{dy/dt}{dx/dt} = \frac{-e^{-t} \sin t + e^{-t} \cos t}{-e^{-t} \cos t - e^{-t} \sin t} = \frac{\cos t - \sin t}{-\cos t - \sin t}

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したがって、$P(e^{-t} \cos t, e^{-t} \sin t)$ における接線の方程式は

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y - e^{-t} \sin t = \frac{\cos t - \sin t}{-\cos t - \sin t} (x - e^{-t} \cos t)

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原点 $O(0,0)$ と点 $P$ を結ぶ直線の傾きは

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\frac{e^{-t} \sin t}{e^{-t} \cos t} = \tan t

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接線と直線 $OP$ のなす角 $\alpha$ は、傾き $m_1$ と $m_2$ の間の角度の公式 $\tan \alpha = \left| \frac{m_1 - m_2}{1 + m_1 m_2} \right|$ を用いると、

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\tan \alpha = \left| \frac{\frac{\cos t - \sin t}{-\cos t - \sin t} - \tan t}{1 + \frac{\cos t - \sin t}{-\cos t - \sin t} \tan t} \right|

= \left| \frac{\frac{\cos t - \sin t}{-\cos t - \sin t} - \frac{\sin t}{\cos t}}{1 + \frac{\cos t - \sin t}{-\cos t - \sin t} \frac{\sin t}{\cos t}} \right|

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= \left| \frac{(\cos t - \sin t)\cos t - \sin t (-\cos t - \sin t)}{(-\cos t - \sin t)\cos t + (\cos t - \sin t)\sin t} \right|

= \left| \frac{\cos^2 t - \sin t \cos t + \sin t \cos t + \sin^2 t}{-\cos^2 t - \sin t \cos t + \sin t \cos t - \sin^2 t} \right|

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= \left| \frac{1}{-1} \right| = 1

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$\tan \alpha = 1$ より、$\alpha = \pi/4$ となり、一定です。

3. 最終的な答え

(1) 曲線 $C$ の概形は対数螺旋です。

(2) $C$ 上の点 $P$ における $C$ の接線と直線 $OP$ のなす角は $\pi/4$ であり、一定です。