与えられた2つの関数のグラフの概形を描く問題です。 (1) $y = \arctan(2x) + \pi$ (2) $y = \arcsin(x-1) + \frac{\pi}{2}$

解析学関数のグラフ逆三角関数arctanarcsinグラフの概形関数の平行移動関数の伸縮
2025/6/5

1. 問題の内容

与えられた2つの関数のグラフの概形を描く問題です。
(1) y=arctan(2x)+πy = \arctan(2x) + \pi
(2) y=arcsin(x1)+π2y = \arcsin(x-1) + \frac{\pi}{2}

2. 解き方の手順

(1) y=arctan(2x)+πy = \arctan(2x) + \pi のグラフ
* まず、y=arctan(x)y = \arctan(x) のグラフを考えます。arctan(x)\arctan(x)xx-\infty に近づくと π2-\frac{\pi}{2} に近づき、xx\infty に近づくと π2\frac{\pi}{2} に近づく関数です。また、(0,0)(0, 0) を通ります。
* 次に、y=arctan(2x)y = \arctan(2x) のグラフを考えます。これは、y=arctan(x)y = \arctan(x) のグラフを xx 軸方向に 12\frac{1}{2} 倍に縮小したものです。よって、xx-\infty に近づくと π2-\frac{\pi}{2} に近づき、xx\infty に近づくと π2\frac{\pi}{2} に近づきます。また、(0,0)(0, 0) を通ります。
* 最後に、y=arctan(2x)+πy = \arctan(2x) + \pi のグラフを考えます。これは、y=arctan(2x)y = \arctan(2x) のグラフを yy 軸方向に π\pi だけ平行移動したものです。よって、xx-\infty に近づくと π2+π=π2-\frac{\pi}{2} + \pi = \frac{\pi}{2} に近づき、xx\infty に近づくと π2+π=3π2\frac{\pi}{2} + \pi = \frac{3\pi}{2} に近づきます。また、(0,π)(0, \pi) を通ります。
(2) y=arcsin(x1)+π2y = \arcsin(x-1) + \frac{\pi}{2} のグラフ
* まず、y=arcsin(x)y = \arcsin(x) のグラフを考えます。arcsin(x)\arcsin(x) は定義域が 1x1-1 \le x \le 1 で、値域が π2yπ2-\frac{\pi}{2} \le y \le \frac{\pi}{2} の関数です。(1,π2)(-1, -\frac{\pi}{2}), (0,0)(0, 0), (1,π2)(1, \frac{\pi}{2}) を通ります。
* 次に、y=arcsin(x1)y = \arcsin(x-1) のグラフを考えます。これは、y=arcsin(x)y = \arcsin(x) のグラフを xx 軸方向に 11 だけ平行移動したものです。定義域は 1x11-1 \le x-1 \le 1 より 0x20 \le x \le 2 で、値域は π2yπ2-\frac{\pi}{2} \le y \le \frac{\pi}{2} です。(0,π2)(0, -\frac{\pi}{2}), (1,0)(1, 0), (2,π2)(2, \frac{\pi}{2}) を通ります。
* 最後に、y=arcsin(x1)+π2y = \arcsin(x-1) + \frac{\pi}{2} のグラフを考えます。これは、y=arcsin(x1)y = \arcsin(x-1) のグラフを yy 軸方向に π2\frac{\pi}{2} だけ平行移動したものです。定義域は 0x20 \le x \le 2 で、値域は π2+π2yπ2+π2-\frac{\pi}{2} + \frac{\pi}{2} \le y \le \frac{\pi}{2} + \frac{\pi}{2} より 0yπ0 \le y \le \pi です。(0,0)(0, 0), (1,π2)(1, \frac{\pi}{2}), (2,π)(2, \pi) を通ります。

3. 最終的な答え

(1) y=arctan(2x)+πy = \arctan(2x) + \pi のグラフは、xx-\infty に近づくと π2\frac{\pi}{2} に近づき、xx\infty に近づくと 3π2\frac{3\pi}{2} に近づく関数です。(0,π)(0, \pi) を通ります。
(2) y=arcsin(x1)+π2y = \arcsin(x-1) + \frac{\pi}{2} のグラフは、定義域が 0x20 \le x \le 2 で、値域が 0yπ0 \le y \le \pi の関数です。(0,0)(0, 0), (1,π2)(1, \frac{\pi}{2}), (2,π)(2, \pi) を通ります。

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