$\lim_{t \to 0} \frac{\sin^{-1} t}{t}$ を求める問題です。

解析学極限ロピタルの定理逆三角関数微分
2025/6/6

1. 問題の内容

limt0sin1tt\lim_{t \to 0} \frac{\sin^{-1} t}{t} を求める問題です。

2. 解き方の手順

この極限を求めるには、ロピタルの定理を使うのが有効です。
ロピタルの定理は、limxaf(x)g(x)\lim_{x \to a} \frac{f(x)}{g(x)} の形の極限で、limxaf(x)=0\lim_{x \to a} f(x) = 0 かつ limxag(x)=0\lim_{x \to a} g(x) = 0、または limxaf(x)=\lim_{x \to a} |f(x)| = \infty かつ limxag(x)=\lim_{x \to a} |g(x)| = \infty である場合に、limxaf(x)g(x)=limxaf(x)g(x)\lim_{x \to a} \frac{f(x)}{g(x)} = \lim_{x \to a} \frac{f'(x)}{g'(x)} が成り立つというものです。
この問題では、t0t \to 0 のとき、sin1t0\sin^{-1} t \to 0 かつ t0t \to 0 なので、ロピタルの定理が適用できます。
f(t)=sin1tf(t) = \sin^{-1} tg(t)=tg(t) = t とおくと、それぞれの導関数は次のようになります。
f(t)=11t2f'(t) = \frac{1}{\sqrt{1-t^2}}
g(t)=1g'(t) = 1
したがって、ロピタルの定理より
limt0sin1tt=limt011t21=limt011t2\lim_{t \to 0} \frac{\sin^{-1} t}{t} = \lim_{t \to 0} \frac{\frac{1}{\sqrt{1-t^2}}}{1} = \lim_{t \to 0} \frac{1}{\sqrt{1-t^2}}
t0t \to 0 のとき、1t211 - t^2 \to 1 なので、1t21\sqrt{1 - t^2} \to 1 となります。
したがって、
limt011t2=1102=11=1\lim_{t \to 0} \frac{1}{\sqrt{1-t^2}} = \frac{1}{\sqrt{1-0^2}} = \frac{1}{1} = 1

3. 最終的な答え

1

「解析学」の関連問題

放物線 $C_1: y=2x^2$ 上の点 $A(1,2)$ における接線 $l$ について、その傾きと方程式を求めます。次に、放物線 $C_2: y = -x^2 + ax - b$ が接線 $l$...

微分積分接線面積
2025/6/6

与えられた関数 $y = 4\sin x \cos x - 2\cos^2 x$ を変形して、$y = \sqrt{\text{コ}} \sin(\text{ク} + \alpha) - \text{...

三角関数三角関数の合成関数の変形
2025/6/6

関数 $f(x) = 3x^2 - 4x + \int_0^3 f(t) dt$ が与えられている。$a = \int_0^3 f(t) dt$ とおいて、$f(x)$ を求めよ。

積分関数定積分
2025/6/6

図2は関数 $y = 2\sin{x} + 2\cos{x}$ のグラフである。図2における $a$ の値を求め、さらに式 $2\sin{x} + 2\cos{x}$ を合成したときの $b$ と $...

三角関数関数の合成グラフ振幅位相
2025/6/6

図1に示された関数 $y=A$ と関数 $y=A'$ の式を、選択肢の中から選ぶ問題です。また、関数 $y=$イ と関数 $y=$ウ のグラフが一致することも考慮して回答する必要があります。

三角関数グラフ振幅周期コサイン関数
2025/6/6

実数 $a$ の範囲が $1/2 < a < 3$ のとき、3次関数 $f(x) = x^3 - 3ax^2 + 3(2a^2 - 1)x + 2$ は極大値と極小値を持つ。$f(x)$ の極大値と極...

三次関数極大値極小値微分最大値最小値
2025/6/6

与えられた数列の和を求める問題です。 数列は$\sum_{k=1}^{n} \frac{1}{\sqrt{k+1} + \sqrt{k}}$で表されます。

数列級数有理化望遠鏡和
2025/6/6

与えられた和 $\sum_{k=1}^{10} \frac{1}{k^2 + 3k + 2}$ を計算します。

級数部分分数分解シグマ
2025/6/6

関数 $f(x) = x^3 - 9x^2 + 15x + 7$ について、以下の問いに答えます。 (1) $f(x)$ の増減を調べ、極値を求め、極値をとるときの $x$ の値を求めます。 (2) ...

微分増減極値三次関数方程式グラフ
2025/6/6

関数 $f(x) = (3x^2 - 6x + 10)^{2/3}$ の導関数 $f'(x)$ と、微分係数 $f'(1)$ を求める問題です。

導関数微分合成関数の微分微分係数
2025/6/6