問題は、極限 $\lim_{x\to\infty} \frac{2^x}{x^2}$ を計算することです。

解析学極限ロピタルの定理指数関数
2025/6/6
はい、承知いたしました。ロピタルの定理を用いて、与えられた極限値を求める問題を解きます。今回は、問題 (6) limx2xx2\lim_{x\to\infty} \frac{2^x}{x^2} を解きます。

1. 問題の内容

問題は、極限 limx2xx2\lim_{x\to\infty} \frac{2^x}{x^2} を計算することです。

2. 解き方の手順

この極限は \frac{\infty}{\infty} の不定形であるため、ロピタルの定理を適用できます。ロピタルの定理は、関数 f(x)f(x)g(x)g(x) が微分可能で、limxaf(x)g(x)\lim_{x\to a} \frac{f(x)}{g(x)}00\frac{0}{0} または \frac{\infty}{\infty} の形であるとき、limxaf(x)g(x)=limxaf(x)g(x)\lim_{x\to a} \frac{f(x)}{g(x)} = \lim_{x\to a} \frac{f'(x)}{g'(x)} が成り立つというものです。
ステップ1:1回目のロピタルの定理の適用
f(x)=2xf(x) = 2^xg(x)=x2g(x) = x^2 とします。
f(x)=2xln2f'(x) = 2^x \ln 2
g(x)=2xg'(x) = 2x
したがって、
limx2xx2=limx2xln22x\lim_{x\to\infty} \frac{2^x}{x^2} = \lim_{x\to\infty} \frac{2^x \ln 2}{2x}
この極限も \frac{\infty}{\infty} の不定形です。
ステップ2:2回目のロピタルの定理の適用
f(x)=2xln2f'(x) = 2^x \ln 2g(x)=2xg'(x) = 2x を再度微分します。
f(x)=2x(ln2)2f''(x) = 2^x (\ln 2)^2
g(x)=2g''(x) = 2
したがって、
limx2xln22x=limx2x(ln2)22\lim_{x\to\infty} \frac{2^x \ln 2}{2x} = \lim_{x\to\infty} \frac{2^x (\ln 2)^2}{2}
ステップ3:極限の評価
limx2x(ln2)22=\lim_{x\to\infty} \frac{2^x (\ln 2)^2}{2} = \infty
なぜなら、2x2^xxx が無限大に近づくにつれて無限大に発散するからです。

3. 最終的な答え

limx2xx2=\lim_{x\to\infty} \frac{2^x}{x^2} = \infty

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