確率変数$X$は、確率$p$で1、確率$(1-p)$で0となる。ただし、$0 \le p \le 1$である。 (1) $X$の期待値$E[X]$と分散$V[X]$を計算する。 (2) $X$の確率関数$p(x) = P(X=x)$を求めます。

確率論・統計学確率変数期待値分散確率関数確率分布
2025/6/6

1. 問題の内容

確率変数XXは、確率ppで1、確率(1p)(1-p)で0となる。ただし、0p10 \le p \le 1である。
(1) XXの期待値E[X]E[X]と分散V[X]V[X]を計算する。
(2) XXの確率関数p(x)=P(X=x)p(x) = P(X=x)を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 期待値E[X]E[X]と分散V[X]V[X]の計算
期待値E[X]E[X]は、確率変数の取りうる値とそれぞれの確率の積の総和で計算されます。
XXは1を確率ppで、0を確率(1p)(1-p)でとるので、
E[X]=1p+0(1p)=pE[X] = 1 \cdot p + 0 \cdot (1-p) = p
分散V[X]V[X]は、V[X]=E[X2](E[X])2V[X] = E[X^2] - (E[X])^2で計算できます。
まず、E[X2]E[X^2]を計算します。
X2X^2は、XXが1のとき12=11^2=1を確率ppで、XXが0のとき02=00^2=0を確率(1p)(1-p)でとるので、
E[X2]=12p+02(1p)=pE[X^2] = 1^2 \cdot p + 0^2 \cdot (1-p) = p
したがって、
V[X]=E[X2](E[X])2=pp2=p(1p)V[X] = E[X^2] - (E[X])^2 = p - p^2 = p(1-p)
(2) 確率関数p(x)=P(X=x)p(x) = P(X=x)の導出
XXは0または1の値しか取らないので、確率関数は以下のようになります。
P(X=x)={1px=0px=10x0,1P(X=x) = \begin{cases} 1-p & x=0 \\ p & x=1 \\ 0 & x \ne 0,1 \end{cases}
これは、以下のように表現することもできます。
p(x)=P(X=x)=(1p)1xpxp(x) = P(X=x) = (1-p)^{1-x}p^{x} (x=0,1x = 0, 1)

3. 最終的な答え

(1) 期待値と分散
E[X]=pE[X] = p
V[X]=p(1p)V[X] = p(1-p)
(2) 確率関数
p(x)=P(X=x)=(1p)1xpxp(x) = P(X=x) = (1-p)^{1-x}p^{x} (x=0,1x = 0, 1)

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