$a$, $b$, $c$ を正の整数とします。直角をはさむ2辺の長さが $a$ m, $b$ m, 斜辺の長さが $c$ m である直角三角形を考えます。この直角三角形の3つの頂点および辺上に、1 mおきに人が並ぶとき、斜辺上(頂点を含む)に並ぶ人数が全体の人数の半分になるような $(a, b, c)$ の組をすべて求めなさい。

代数学ピタゴラスの定理整数直角三角形数論
2025/6/6

1. 問題の内容

aa, bb, cc を正の整数とします。直角をはさむ2辺の長さが aa m, bb m, 斜辺の長さが cc m である直角三角形を考えます。この直角三角形の3つの頂点および辺上に、1 mおきに人が並ぶとき、斜辺上(頂点を含む)に並ぶ人数が全体の人数の半分になるような (a,b,c)(a, b, c) の組をすべて求めなさい。

2. 解き方の手順

まず、ピタゴラスの定理より a2+b2=c2a^2 + b^2 = c^2 が成り立ちます。
次に、三角形の周上に並ぶ人の数を考えます。
直角をはさむ2辺と斜辺上にそれぞれ a+1a+1 人, b+1b+1 人, c+1c+1 人が並ぶので、全体の人数は a+b+c+3a+b+c+3 人です。
斜辺上に並ぶ人数は c+1c+1 人なので、c+1=a+b+c+32c+1 = \frac{a+b+c+3}{2} が成り立ちます。
これを整理すると、2c+2=a+b+c+32c+2 = a+b+c+3 となり、c=a+b+1c = a+b+1 が得られます。
これをピタゴラスの定理に代入すると、
a2+b2=(a+b1)2a^2 + b^2 = (a+b-1)^2
a2+b2=a2+b2+1+2ab2a2ba^2 + b^2 = a^2 + b^2 + 1 + 2ab - 2a - 2b
0=1+2ab2a2b0 = 1 + 2ab - 2a - 2b
2a+2b2ab=12a + 2b - 2ab = 1
2a+2b2ab1=02a + 2b - 2ab - 1 = 0
両辺に-1/2を掛けて
abab+1/2=0ab - a - b + 1/2 = 0
ここで、abab+1=(a1)(b1)ab - a - b + 1 = (a-1)(b-1) であることを利用して、
abab+1=1/2ab - a - b + 1 = 1/2 と変形します。
すると、(a1)(b1)=12(a-1)(b-1) = \frac{1}{2} となります。
ここで、c=a+b1c=a+b-1となる。a,b,ca, b, cは正の整数なので、a,ba, bは自然数なので、a1a-1b1b-1は整数である。 (a1)(b1)=12(a-1)(b-1) = \frac{1}{2}を満たす整数a1,b1a-1, b-1は存在しない。
しかし、c = a+b-1の代わりに、c+1=a+b+c+32c+1 = \frac{a+b+c+3}{2}からc+2=a+b+3c+2 = a+b+3よりc=a+b+1c = a+b+1を導くのは間違いであった。
2c+2=a+b+c+32c+2 = a+b+c+3からc=a+b+1c = a+b+1が得られるのは正しい。
a2+b2=c2a^2+b^2 = c^2c=a+b1c=a+b-1を代入するとa2+b2=(a+b1)2a^2+b^2 = (a+b-1)^2
a2+b2=a2+b2+1+2ab2a2ba^2 + b^2 = a^2 + b^2 + 1 + 2ab - 2a - 2b
2ab2a2b+1=02ab - 2a - 2b + 1 = 0
4ab4a4b+2=04ab - 4a - 4b + 2 = 0
(2a2)(2b2)4+2=0(2a - 2)(2b - 2) - 4 + 2 = 0
(2a2)(2b2)=2(2a - 2)(2b - 2) = 2
4(a1)(b1)=24(a - 1)(b - 1) = 2
(a1)(b1)=1/2(a - 1)(b - 1) = 1/2
これも整数解を持たない。
c=a+b+1c = a + b + 1の間違いを指摘された。しかし、斜辺の長さcは、a, b が与えられた時、c=a2+b2c=\sqrt{a^2+b^2}と一意に決まるため、c=a+b+1c=a+b+1は一般には成り立たない。問題文が間違っている可能性もある。
ccが整数である必要がある。 a2+b2=c2a^2 + b^2 = c^2をみたす整数の組を考える。
a=3,b=4,c=5a=3, b=4, c=5のとき、 a+1=4a+1 = 4, b+1=5b+1 = 5, c+1=6c+1 = 6. 全体の人数は 4+5+6=154+5+6 = 15人。 斜辺上の人数は6人なので、条件を満たさない。
a=5,b=12,c=13a=5, b=12, c=13のとき、 a+1=6a+1 = 6, b+1=13b+1 = 13, c+1=14c+1 = 14. 全体の人数は 6+13+14=336+13+14 = 33人。 斜辺上の人数は14人なので、条件を満たさない。 33/2=16.533/2 = 16.5
a=8,b=15,c=17a=8, b=15, c=17のとき、 a+1=9a+1 = 9, b+1=16b+1 = 16, c+1=18c+1 = 18. 全体の人数は 9+16+18=439+16+18 = 43人。 斜辺上の人数は18人なので、条件を満たさない。 43/2=21.543/2 = 21.5

3. 最終的な答え

解なし

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