与えられた数列に関するいくつかの値を求める問題です。 (1) 初項が2、公比が1の等比数列$\{a_n\}$について、$a_{10}$と$S_{10}$の値を求めます。選択肢から選びます。 (2) $a_3=11$, $a_8=1$である等差数列$\{a_n\}$について、$a_n$を求め、S_n=0となるnの値を求めます。 (3) 数列$\{a_n\}$が6, 7, 6, 3, -2, -9,...で与えられたとき、階差数列$\{b_n\}$の一般項$b_n$を求め、数列$\{a_n\}$の一般項$a_n$を求めます。 (4) $a_1=3$, $a_{n+1}=2a_n -1$を満たす数列$\{a_n\}$について、一般項$a_n$を求めます。

代数学数列等差数列等比数列一般項
2025/6/7
以下に、問題の解答を示します。

1. 問題の内容

与えられた数列に関するいくつかの値を求める問題です。
(1) 初項が2、公比が1の等比数列{an}\{a_n\}について、a10a_{10}S10S_{10}の値を求めます。選択肢から選びます。
(2) a3=11a_3=11, a8=1a_8=1である等差数列{an}\{a_n\}について、ana_nを求め、S_n=0となるnの値を求めます。
(3) 数列{an}\{a_n\}が6, 7, 6, 3, -2, -9,...で与えられたとき、階差数列{bn}\{b_n\}の一般項bnb_nを求め、数列{an}\{a_n\}の一般項ana_nを求めます。
(4) a1=3a_1=3, an+1=2an1a_{n+1}=2a_n -1を満たす数列{an}\{a_n\}について、一般項ana_nを求めます。

2. 解き方の手順

(1)
等比数列の一般項はan=a1rn1a_n = a_1 r^{n-1}で与えられます。ここで、a1=2a_1 = 2, r=1r = 1なので、an=21n1=2a_n = 2 \cdot 1^{n-1} = 2となります。したがって、a10=2a_{10} = 2となります。
等比数列の和はSn=a1(1rn)1rS_n = \frac{a_1(1-r^n)}{1-r}で与えられます。しかし、r=1r=1なので別の公式を使います。Sn=k=1nak=k=1n2=2nS_n = \sum_{k=1}^n a_k = \sum_{k=1}^n 2 = 2nとなるため、S10=210=20S_{10} = 2 \cdot 10 = 20となります。
したがって、1 = 1, 2 = 3です。
(2)
等差数列の一般項はan=a1+(n1)da_n = a_1 + (n-1)dで与えられます。a3=a1+2d=11a_3 = a_1 + 2d = 11およびa8=a1+7d=1a_8 = a_1 + 7d = 1が与えられています。この連立方程式を解くと、
a1+7d=1a_1 + 7d = 1
a1+2d=11a_1 + 2d = 11
上の式から下の式を引くと、5d=105d = -10, よってd=2d = -2
これをa1+2d=11a_1 + 2d = 11に代入すると、a14=11a_1 - 4 = 11, よってa1=15a_1 = 15
したがって、an=15+(n1)(2)=152n+2=172na_n = 15 + (n-1)(-2) = 15 - 2n + 2 = 17 - 2nとなります。
Sn=n2(a1+an)=n2(15+172n)=n2(322n)=n(16n)S_n = \frac{n}{2}(a_1 + a_n) = \frac{n}{2}(15 + 17 - 2n) = \frac{n}{2}(32 - 2n) = n(16 - n)となります。
Sn=0S_n = 0となるのは、n(16n)=0n(16 - n) = 0, よってn=0n = 0またはn=16n = 16n=0n=0はありえないので、n=16n=16となります。
したがって、3 = -2, 4 = 17, 5 = -, 6 = 2, 7 = 16, 8 = 16となります。
(3)
階差数列は、bn=an+1anb_n = a_{n+1} - a_nで定義されます。数列{an}\{a_n\}は6, 7, 6, 3, -2, -9,...なので、階差数列は1, -1, -3, -5, -7,...となります。これは等差数列で、初項は1、公差は-2です。したがって、bn=1+(n1)(2)=12n+2=32nb_n = 1 + (n-1)(-2) = 1 - 2n + 2 = 3 - 2nとなります。
数列{an}\{a_n\}の一般項を求めます。n2n \ge 2のとき、an=a1+k=1n1bk=6+k=1n1(32k)=6+3(n1)2k=1n1k=6+3(n1)2(n1)n2=6+3n3n2+n=n2+4n+3a_n = a_1 + \sum_{k=1}^{n-1} b_k = 6 + \sum_{k=1}^{n-1} (3 - 2k) = 6 + 3(n-1) - 2\sum_{k=1}^{n-1} k = 6 + 3(n-1) - 2\frac{(n-1)n}{2} = 6 + 3n - 3 - n^2 + n = -n^2 + 4n + 3となります。
n=1n=1のとき、a1=12+4(1)+3=1+4+3=6a_1 = -1^2 + 4(1) + 3 = -1 + 4 + 3 = 6となるので、この式はn=1n=1のときも成り立ちます。
したがって、an=n2+4n+3a_n = -n^2 + 4n + 3となります。
したがって、9 = 3, 10 = -, 11 = 2, 12 = -, 13 = 4, 14 = 3です。
(4)
a1=3,an+1=2an1a_1=3, a_{n+1}=2a_n - 1 を満たす数列{an}\{a_n\}の一般項を求めます。
an+11=2(an1)a_{n+1} - 1 = 2(a_n - 1)より、数列{an1}\{a_n - 1\}は、初項 a11=31=2a_1 - 1 = 3 - 1 = 2、公比2の等比数列となります。
よって、an1=22n1=2na_n - 1 = 2 \cdot 2^{n-1} = 2^n
したがって、an=2n+1a_n = 2^n + 1となります。
したがって、15 = n, 16 = 1

3. 最終的な答え

(1) a10=2a_{10} = 2, S10=20S_{10} = 20。1=1, 2=3。
(2) an=172na_n = 17 - 2n, n=16n = 16。3=-2, 4=17, 5=-, 6=2, 7=16, 8=16。
(3) bn=32nb_n = 3 - 2n, an=n2+4n+3a_n = -n^2 + 4n + 3。9=3, 10=-, 11=2, 12=-1, 13=4, 14=3。
(4) an=2n+1a_n = 2^n + 1。15=n, 16=1。

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