曲線 $y = \sqrt{x+2}$ と直線 $y = x + a$ について、以下の問いに答える。 (1) 共有点を持つときの定数 $a$ のとりうる値の範囲を求める。 (2) 共有点の数が2個であり、かつその共有点のy座標がともに正であるとき、$a$のとりうる値の範囲を求める。

代数学二次方程式グラフ平方根共有点判別式
2025/6/7

1. 問題の内容

曲線 y=x+2y = \sqrt{x+2} と直線 y=x+ay = x + a について、以下の問いに答える。
(1) 共有点を持つときの定数 aa のとりうる値の範囲を求める。
(2) 共有点の数が2個であり、かつその共有点のy座標がともに正であるとき、aaのとりうる値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1) 共有点を持つ条件
y=x+2y = \sqrt{x+2}y=x+ay = x + a より、x+a=x+2x + a = \sqrt{x+2}。両辺を2乗すると
(x+a)2=x+2(x + a)^2 = x + 2
x2+2ax+a2=x+2x^2 + 2ax + a^2 = x + 2
x2+(2a1)x+(a22)=0x^2 + (2a - 1)x + (a^2 - 2) = 0
この2次方程式が実数解を持つ条件を考える。判別式を DD とすると
D=(2a1)24(a22)=4a24a+14a2+8=4a+9D = (2a - 1)^2 - 4(a^2 - 2) = 4a^2 - 4a + 1 - 4a^2 + 8 = -4a + 9
D0D \geq 0 より 4a+90-4a + 9 \geq 0 つまり a94a \leq \frac{9}{4}
また、x+20x+2 \geq 0 より x2x \geq -2x+a0x + a \geq 0 より xax \geq -a
判別式が0のとき、x=(2a1)2=12a2x = \frac{-(2a-1)}{2} = \frac{1-2a}{2}
x2x \geq -2 より 12a22\frac{1-2a}{2} \geq -2 つまり 12a41 - 2a \geq -4 よって 2a52a \leq 5a52a \leq \frac{5}{2}
xax \geq -a より 12a2a\frac{1-2a}{2} \geq -a つまり 12a2a1 - 2a \geq -2a よって 101 \geq 0。これは常に成り立つ。
ここで、x=2x = -2 のとき y=2+2=0y = \sqrt{-2+2} = 0。このとき y=x+ay = x+a に代入すると 0=2+a0 = -2 + a より a=2a = 2
x=ax = -a のとき y=a+2y = \sqrt{-a+2}。このとき y=x+ay = x+a に代入すると y=0y=0。つまり a+2=0\sqrt{-a+2} = 0
a=2a = 2 より、a94a \leq \frac{9}{4} の条件と合わせて、a94a \leq \frac{9}{4} が共有点を持つ条件。
(2) 共有点が2個でy座標がともに正
共有点が2個であるためには、D>0D > 0 より 4a+9>0-4a + 9 > 0 つまり a<94a < \frac{9}{4}
また、2つの共有点のy座標がともに正であるためには、x+a>0x+a > 0 である必要がある。
x2+(2a1)x+(a22)=0x^2 + (2a - 1)x + (a^2 - 2) = 0 の解を x1x_1, x2x_2 とすると、x1+a>0x_1+a>0, x2+a>0x_2+a>0
解と係数の関係より、x1+x2=12ax_1 + x_2 = 1 - 2a, x1x2=a22x_1x_2 = a^2 - 2
x1+a+x2+a>0x_1 + a + x_2 + a > 0 より x1+x2+2a>0x_1 + x_2 + 2a > 0。したがって 12a+2a>01 - 2a + 2a > 0 よって 1>01 > 0
(x1+a)(x2+a)>0(x_1 + a)(x_2 + a) > 0 より x1x2+a(x1+x2)+a2>0x_1x_2 + a(x_1 + x_2) + a^2 > 0
a22+a(12a)+a2>0a^2 - 2 + a(1 - 2a) + a^2 > 0
a22+a2a2+a2>0a^2 - 2 + a - 2a^2 + a^2 > 0
a2>0a - 2 > 0
a>2a > 2
a>2a > 2 かつ a<94a < \frac{9}{4} より 2<a<942 < a < \frac{9}{4}
さらに、y座標が正である必要があるので、x+a>0x+a>0 でなければならない。
y=x+2y=\sqrt{x+2} より,x=y22x=y^2-2となる。これをy=x+ay=x+aに代入すると、y=y22+ay=y^2-2+a つまり、y2y+a2=0y^2-y+a-2=0
この2次方程式の解が2つとも正であるためには、D>0D>0y1+y2>0y_1+y_2>0y1y2>0y_1y_2>0を満たす必要がある。
D=14(a2)=94a>0D=1-4(a-2)=9-4a>0よりa<94a<\frac{9}{4}
y1+y2=1>0y_1+y_2=1>0
y1y2=a2>0y_1y_2=a-2>0より、a>2a>2
したがって、2<a<942<a<\frac{9}{4}

3. 最終的な答え

共有点を持つときの aa のとりうる値の範囲は a94a \leq \frac{9}{4}
共有点の数が2個でy座標がともに正であるときの aa のとりうる値の範囲は 2<a<942 < a < \frac{9}{4}

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