円に内接する四角形 $ABCD$ について、以下の条件が与えられている。 $AB = 1$, $BC = 5$, $\cos{\angle ABC} = -\frac{1}{5}$, 四角形 $ABCD$ の面積は $4\sqrt{6}$ である。$CD > AD$ のとき、辺 $CD$ の長さを求めよ。

幾何学円に内接する四角形余弦定理面積三角比
2025/6/7

1. 問題の内容

円に内接する四角形 ABCDABCD について、以下の条件が与えられている。
AB=1AB = 1, BC=5BC = 5, cosABC=15\cos{\angle ABC} = -\frac{1}{5}, 四角形 ABCDABCD の面積は 464\sqrt{6} である。CD>ADCD > AD のとき、辺 CDCD の長さを求めよ。

2. 解き方の手順

(1) ABC\triangle ABC について余弦定理より、ACAC の長さを求める。
cosABC=15\cos{\angle ABC} = -\frac{1}{5} なので、
AC2=AB2+BC22ABBCcosABC=12+52215(15)=1+25+2=28AC^2 = AB^2 + BC^2 - 2AB \cdot BC \cdot \cos{\angle ABC} = 1^2 + 5^2 - 2 \cdot 1 \cdot 5 \cdot (-\frac{1}{5}) = 1 + 25 + 2 = 28
よって、AC=28=27AC = \sqrt{28} = 2\sqrt{7}.
(2) 四角形 ABCDABCD は円に内接するので、ADC=180ABC\angle ADC = 180^{\circ} - \angle ABC となる。
したがって、cosADC=cos(180ABC)=cosABC=15\cos{\angle ADC} = \cos{(180^{\circ} - \angle ABC)} = -\cos{\angle ABC} = \frac{1}{5}
(3) ADC\triangle ADC について、AD=xAD = x, CD=yCD = y とおくと、余弦定理より、
AC2=AD2+CD22ADCDcosADCAC^2 = AD^2 + CD^2 - 2AD \cdot CD \cdot \cos{\angle ADC}
(27)2=x2+y22xy15(2\sqrt{7})^2 = x^2 + y^2 - 2xy \cdot \frac{1}{5}
28=x2+y225xy28 = x^2 + y^2 - \frac{2}{5}xy
(4) 四角形 ABCDABCD の面積は 464\sqrt{6} であるから、
ABC+ADC=46\triangle ABC + \triangle ADC = 4\sqrt{6}
ABC=12ABBCsinABC=1215sinABC\triangle ABC = \frac{1}{2} AB \cdot BC \cdot \sin{\angle ABC} = \frac{1}{2} \cdot 1 \cdot 5 \cdot \sin{\angle ABC}
sin2ABC+cos2ABC=1\sin^2{\angle ABC} + \cos^2{\angle ABC} = 1 より、sin2ABC=1(15)2=1125=2425\sin^2{\angle ABC} = 1 - (-\frac{1}{5})^2 = 1 - \frac{1}{25} = \frac{24}{25}
sinABC=265\sin{\angle ABC} = \frac{2\sqrt{6}}{5}
ABC=1215265=6\triangle ABC = \frac{1}{2} \cdot 1 \cdot 5 \cdot \frac{2\sqrt{6}}{5} = \sqrt{6}
ADC=12ADCDsinADC=12xysin(180ABC)=12xysinABC=12xy265=65xy\triangle ADC = \frac{1}{2} AD \cdot CD \cdot \sin{\angle ADC} = \frac{1}{2} xy \sin{(180^{\circ} - \angle ABC)} = \frac{1}{2} xy \sin{\angle ABC} = \frac{1}{2} xy \cdot \frac{2\sqrt{6}}{5} = \frac{\sqrt{6}}{5} xy
したがって、6+65xy=46\sqrt{6} + \frac{\sqrt{6}}{5}xy = 4\sqrt{6}
65xy=36\frac{\sqrt{6}}{5}xy = 3\sqrt{6}
xy=15xy = 15
(5) 28=x2+y225xy28 = x^2 + y^2 - \frac{2}{5} xyxy=15xy = 15 を代入して、
28=x2+y2251528 = x^2 + y^2 - \frac{2}{5} \cdot 15
28=x2+y2628 = x^2 + y^2 - 6
x2+y2=34x^2 + y^2 = 34
(6) (x+y)2=x2+y2+2xy=34+215=64(x+y)^2 = x^2 + y^2 + 2xy = 34 + 2 \cdot 15 = 64
x+y=8x+y = 8x,y>0x,y > 0 より)
(xy)2=x2+y22xy=34215=4(x-y)^2 = x^2 + y^2 - 2xy = 34 - 2 \cdot 15 = 4
xy=±2x-y = \pm 2
(7) x+y=8x+y = 8, xy=2x-y = 2 より 2x=102x = 10, x=5x = 5, y=3y = 3
x+y=8x+y = 8, xy=2x-y = -2 より 2x=62x = 6, x=3x = 3, y=5y = 5
CD>ADCD > AD より y>xy > x であるので、x=3x = 3, y=5y = 5

3. 最終的な答え

CD=5CD = 5

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