区間 $[-a, a]$ (ただし $a>0$) で定義された2つの関数 $f(t) = t$ と $g(t) = t^2$ がある。 (1) $f(t)$ のノルムを求めよ。 (2) $f(t)$ と $g(t)$ が直交することを証明せよ。

1. 問題の内容

区間 $[-a, a]$ (ただし $a>0$) で定義された2つの関数 $f(t) = t$ と $g(t) = t^2$ がある。

(1) $f(t)$ のノルムを求めよ。

(2) $f(t)$ と $g(t)$ が直交することを証明せよ。

2. 解き方の手順

(1) 関数 $f(t)$ のノルムは、定義より $\sqrt{\int_{-a}^{a} |f(t)|^2 dt}$ で与えられます。

$f(t) = t$ なので、$|f(t)|^2 = t^2$ となります。

したがって、$f(t)$ のノルムは

$\sqrt{\int_{-a}^{a} t^2 dt}$ で計算できます。

積分を計算すると、

$\int_{-a}^{a} t^2 dt = \left[ \frac{t^3}{3} \right]_{-a}^{a} = \frac{a^3}{3} - \frac{(-a)^3}{3} = \frac{2a^3}{3}$

したがって、$f(t)$ のノルムは $\sqrt{\frac{2a^3}{3}} = \sqrt{\frac{2}{3}} a \sqrt{a}$ となります。

(2) 2つの関数 $f(t)$ と $g(t)$ が直交するとは、区間 $[-a, a]$ における内積 $\int_{-a}^{a} f(t)g(t) dt$ が 0 となることです。

$f(t) = t$ および $g(t) = t^2$ なので、$f(t)g(t) = t \cdot t^2 = t^3$ となります。

したがって、内積は $\int_{-a}^{a} t^3 dt$ で計算できます。

積分を計算すると、

$\int_{-a}^{a} t^3 dt = \left[ \frac{t^4}{4} \right]_{-a}^{a} = \frac{a^4}{4} - \frac{(-a)^4}{4} = \frac{a^4}{4} - \frac{a^4}{4} = 0$

内積が 0 であるため、$f(t)$ と $g(t)$ は直交します。

3. 最終的な答え

(1) $f(t)$ のノルム: $\sqrt{\frac{2a^3}{3}} = a\sqrt{\frac{2a}{3}}$

(2) $f(t)$ と $g(t)$ は直交する。証明は上記の通り。