関数 $y = x^{\log x}$ ($x > 0$) を微分せよ。ここで、$\log$ は常用対数(底が10の対数)を表すものとする。

解析学微分対数微分法常用対数合成関数の微分
2025/6/8

1. 問題の内容

関数 y=xlogxy = x^{\log x} (x>0x > 0) を微分せよ。ここで、log\log は常用対数(底が10の対数)を表すものとする。

2. 解き方の手順

対数微分法を用いる。まず、両辺の常用対数をとる。
logy=log(xlogx)\log y = \log (x^{\log x})
対数の性質 logab=bloga \log a^b = b \log a を用いて、
logy=(logx)(logx)=(logx)2\log y = (\log x) (\log x) = (\log x)^2
次に、両辺を xx で微分する。左辺は yy の関数であるから、合成関数の微分法を用いる。
1ydydx=2(logx)1xln10\frac{1}{y} \frac{dy}{dx} = 2 (\log x) \cdot \frac{1}{x \ln 10}
ここで、logx\log x の微分は 1xln10\frac{1}{x \ln 10} である(常用対数の微分公式)。ln\ln は自然対数(底が ee の対数)を表す。
dydx\frac{dy}{dx} について解くために、両辺に yy を掛ける。
dydx=y2logxxln10\frac{dy}{dx} = y \cdot \frac{2 \log x}{x \ln 10}
y=xlogxy = x^{\log x} を代入する。
dydx=xlogx2logxxln10\frac{dy}{dx} = x^{\log x} \cdot \frac{2 \log x}{x \ln 10}

3. 最終的な答え

dydx=2xlogxlogxxln10\frac{dy}{dx} = \frac{2 x^{\log x} \log x}{x \ln 10}

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