$\sqrt{3}$が有理数でないことを背理法を用いて証明する問題です。空欄を埋めて証明を完成させます。$\sqrt{3} = \frac{q}{p}$とおき、$p$と$q$は互いに素な正の整数とします。このとき、$3p^2 = q^2$が成り立ちます。

数論背理法無理数の証明平方根整数の性質
2025/3/27

1. 問題の内容

3\sqrt{3}が有理数でないことを背理法を用いて証明する問題です。空欄を埋めて証明を完成させます。3=qp\sqrt{3} = \frac{q}{p}とおき、ppqqは互いに素な正の整数とします。このとき、3p2=q23p^2 = q^2が成り立ちます。

2. 解き方の手順

(1) 3p2=q23p^2 = q^2より、q2q^2は3の倍数である。したがって、qqも3の倍数である。そこで、q=3s+tq=3s+tとおく。ただし、ssは0以上の整数、ttは0以上3未満の整数である。
(2) q2=(3s+t)2=9s2+6st+t2q^2 = (3s+t)^2 = 9s^2 + 6st + t^2となる。
(3) q2q^2が3の倍数であるためには、0t<30 \le t < 3なので、ttの取りうる値は0, 1, 2である。q2=9s2+6st+t2q^2=9s^2+6st+t^2は3の倍数なので、t2t^2も3の倍数でなければならない。ttは0以上3未満の整数なので、t=0t=0のみが条件を満たす。
(4) t=0t=0であるから、q=3sq = 3sとなる。これを3p2=q23p^2 = q^2に代入すると、3p2=(3s)2=9s23p^2 = (3s)^2 = 9s^2となる。したがって、p2=3s2p^2 = 3s^2となる。
(5) p2=3s2p^2 = 3s^2より、p2p^2は3の倍数である。したがって、ppも3の倍数となる。
(6) ppqqはどちらも3の倍数であるため、p,qが互いに素であるという仮定に矛盾する。よって、3\sqrt{3}は有理数ではない。
画像内の空欄を埋める:
- q^2は [3] の倍数である。
- q = [3]s+tとおく。
- tは [3] 未満0以上の整数である。
- q^2 = [9]s^2 + [6]st+t^2
- q^2が [3] の倍数であるためには、0≤t< [3] なので、
- t= [0] でなければならない。このことから、q= [3]s......②
- となり、②を①に代入すればp^2 = [3]s^2。すると、上と同様にしてpは [3] の倍数となる。

3. 最終的な答え

- 2 -> 3
- 2 -> 3
- 2 -> 3
- 3 -> 9
- 4 -> 6
- 2 -> 3
- 2 -> 3
- 5 -> 0
- 6 -> 3
- 2 -> 3
- 2 -> 3
したがって、空欄を埋めた解答は以下の通りです。
3\sqrt{3}が有理数であれば、3=qp\sqrt{3} = \frac{q}{p}p,qp, qは最大公約数が1である正の整数)で表される。
両辺をそれぞれ2乗すれば、3=q2p23 = \frac{q^2}{p^2}、よって、3p2=q23p^2 = q^2 …①
すなわち、q2q^2は 3 の倍数である。ここで、q=3s+tq = 3s + t とおく。
ただし、ssは0以上の整数、ttは 3 未満0以上の整数である。
このとき、q2=9s2+6st+t2q^2 = 9s^2 + 6st + t^2
したがって、q2q^2が 3 の倍数であるためには、0t<30 \le t < 3 なので、
t=0t = 0 でなければならない。このことから、q=3sq = 3s …②
となり、②を①に代入すれば p2=3s2p^2 = 3s^2。すると、上と同様にして pp は 3 の倍数となる。これはp,qp, q の条件に矛盾するため、3\sqrt{3}は有理数ではない。

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