宮崎西大学の大学祭で焼きそばの屋台を出すことを想定した問題です。 (1) 朝陽祭で焼きそばを売る際の儲け $A$ を、焼きそばの値段 $p$ の関数として表し、そのグラフの概形を求める。ここで、販売個数 $q$ は $q = 500 - p$、諸経費 $c$ は $c = 100q$ であり、$100 \le p \le 500$ である。 (2) (1)で求めた儲け $A$ の最大値と、そのときの焼きそばの値段 $p$ を求める。 (3) 合格祭で焼きそばを売る際の儲け $Y$ を最大にする焼きそばの値段 $p$ と、そのときの儲け $Y$ を求める。販売個数 $q$ は $q = 1200 - 2p$ であり、諸経費 $c$ は $0 \le q \le 200$ のとき $c = 100q$、$q > 200$ のとき $c = \frac{1}{2}q^2 - 100q + 20000$ である。$100 \le p \le 500$ である。 (4) 朝陽祭と合格祭の両方に出店する場合、焼きそばの値段を同じにしなければならないという条件のもとで、儲けの合計を最大にする焼きそばの値段 $p$ を求め、そのときの儲けが、異なる値段をつけて構わない場合と比べてどれだけ減少するかを求める。

応用数学二次関数最大値価格設定最適化
2025/6/8

1. 問題の内容

宮崎西大学の大学祭で焼きそばの屋台を出すことを想定した問題です。
(1) 朝陽祭で焼きそばを売る際の儲け AA を、焼きそばの値段 pp の関数として表し、そのグラフの概形を求める。ここで、販売個数 qqq=500pq = 500 - p、諸経費 ccc=100qc = 100q であり、100p500100 \le p \le 500 である。
(2) (1)で求めた儲け AA の最大値と、そのときの焼きそばの値段 pp を求める。
(3) 合格祭で焼きそばを売る際の儲け YY を最大にする焼きそばの値段 pp と、そのときの儲け YY を求める。販売個数 qqq=12002pq = 1200 - 2p であり、諸経費 cc0q2000 \le q \le 200 のとき c=100qc = 100qq>200q > 200 のとき c=12q2100q+20000c = \frac{1}{2}q^2 - 100q + 20000 である。100p500100 \le p \le 500 である。
(4) 朝陽祭と合格祭の両方に出店する場合、焼きそばの値段を同じにしなければならないという条件のもとで、儲けの合計を最大にする焼きそばの値段 pp を求め、そのときの儲けが、異なる値段をつけて構わない場合と比べてどれだけ減少するかを求める。

2. 解き方の手順

(1)
儲け AA は、
A=pqc=p(500p)100(500p)=500pp250000+100p=p2+600p50000A = pq - c = p(500-p) - 100(500-p) = 500p - p^2 - 50000 + 100p = -p^2 + 600p - 50000
A=(p2600p)50000=(p2600p+30023002)50000=(p300)2+9000050000=(p300)2+40000A = -(p^2 - 600p) - 50000 = -(p^2 - 600p + 300^2 - 300^2) - 50000 = -(p-300)^2 + 90000 - 50000 = -(p-300)^2 + 40000
A=(p300)2+40000A = -(p-300)^2 + 40000
AA は上に凸の二次関数であり、頂点は (300,40000)(300, 40000) である。定義域は 100p500100 \le p \le 500 である。
(2)
(1)で求めた AAp=300p=300 の時に最大値 4000040000 をとる。
したがって、儲け AA の最大値は 40000円であり、そのとき焼きそば1人前を 300円で売ればよい。
(3)
儲け YYY=pqc=p(12002p)c=1200p2p2cY = pq - c = p(1200 - 2p) - c = 1200p - 2p^2 - c
q=12002pq = 1200 - 2p
0q2000 \le q \le 200 のとき 012002p2000 \le 1200 - 2p \le 200 より 500p600500 \le p \le 600
q>200q > 200 のとき 12002p>2001200 - 2p > 200 より p<500p < 500
c=100q=100(12002p)=120000200pc = 100q = 100(1200 - 2p) = 120000 - 200p ( 500p600500 \le p \le 600 )
c=12q2100q+20000=12(12002p)2100(12002p)+20000c = \frac{1}{2}q^2 - 100q + 20000 = \frac{1}{2}(1200-2p)^2 - 100(1200-2p) + 20000 ( p<500p < 500 )
=12(14400004800p+4p2)120000+200p+20000=2p22200p+620000= \frac{1}{2}(1440000 - 4800p + 4p^2) - 120000 + 200p + 20000 = 2p^2 - 2200p + 620000
Y=1200p2p2(120000200p)=2p2+1400p120000Y = 1200p - 2p^2 - (120000 - 200p) = -2p^2 + 1400p - 120000 ( 500p500500 \le p \le 500 )
Y=1200p2p2(2p22200p+620000)=4p2+3400p620000Y = 1200p - 2p^2 - (2p^2 - 2200p + 620000) = -4p^2 + 3400p - 620000 ( 100p<500100 \le p < 500 )
500p600500 \le p \le 600 のとき
Y=2(p2700p)120000=2(p350)2+245000120000=2(p350)2+125000Y = -2(p^2 - 700p) - 120000 = -2(p - 350)^2 + 245000 - 120000 = -2(p - 350)^2 + 125000
500p600500 \le p \le 600 において、p=500p=500 の時、Y=2(500350)2+125000=2(1502)+125000=45000+125000=80000Y = -2(500 - 350)^2 + 125000 = -2(150^2) + 125000 = -45000 + 125000 = 80000
100p<500100 \le p < 500 のとき
Y=4p2+3400p620000=4(p2850p)620000=4(p425)2+4(4252)620000=4(p425)2+722500620000=4(p425)2+102500Y = -4p^2 + 3400p - 620000 = -4(p^2 - 850p) - 620000 = -4(p - 425)^2 + 4(425^2) - 620000 = -4(p - 425)^2 + 722500 - 620000 = -4(p - 425)^2 + 102500
頂点は (425,102500)(425, 102500)
p=425p=425100p<500100 \le p < 500 を満たすので p=425p=425 のとき最大値 Y=102500Y=102500 をとる。
したがって、合格祭での儲け YY を最大にするには、焼きそば1人前を 425円とすればよい。また、そのときの儲け YY は 102500円となる。

3. 最終的な答え

(1) A=(p300)2+40000A = -(p-300)^2 + 40000 (グラフは省略)
(2) 儲けの最大値: 40000円、焼きそばの値段: 300円
(3) 焼きそばの値段: 425円、儲け: 102500円

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