直角三角形 $ABC$ において、$AB=5$, $BC=12$, $CA=13$ とする。$\angle A$ の二等分線と辺 $BC$ の交点を $D$ とする。 (1) 線分 $AD$ の長さを求めよ。 (2) $\angle A$ の二等分線と $\triangle ABC$ の外接円の交点のうち、点 $A$ と異なる点を $E$ とする。線分 $DE$ の長さを求めよ。 (3) $\triangle ABC$ の外接円の中心を $O$ とし、線分 $BO$ と線分 $AD$ の交点を $P$ とする。$AP:PD$ を求めよ。 (4) $\triangle ABC$ の内接円の中心を $I$ とする。$AI:ID$ を求めよ。

幾何学直角三角形角の二等分線余弦定理外接円内接円方べきの定理
2025/6/8

1. 問題の内容

直角三角形 ABCABC において、AB=5AB=5, BC=12BC=12, CA=13CA=13 とする。A\angle A の二等分線と辺 BCBC の交点を DD とする。
(1) 線分 ADAD の長さを求めよ。
(2) A\angle A の二等分線と ABC\triangle ABC の外接円の交点のうち、点 AA と異なる点を EE とする。線分 DEDE の長さを求めよ。
(3) ABC\triangle ABC の外接円の中心を OO とし、線分 BOBO と線分 ADAD の交点を PP とする。AP:PDAP:PD を求めよ。
(4) ABC\triangle ABC の内接円の中心を II とする。AI:IDAI:ID を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 角の二等分線の性質より,BD:DC=AB:AC=5:13BD:DC = AB:AC = 5:13 である。
BC=12BC = 12 であるから、BD=12×55+13=12×518=103BD = 12 \times \frac{5}{5+13} = 12 \times \frac{5}{18} = \frac{10}{3}
CD=12×1318=263CD = 12 \times \frac{13}{18} = \frac{26}{3}
ABD\triangle ABD において余弦定理を用いる。
AD2=AB2+BD22ABBDcosBAD^2 = AB^2 + BD^2 - 2AB \cdot BD \cos B
ABC\triangle ABC において cosB=ABBC=512\cos B = \frac{AB}{BC} = \frac{5}{12}
AD2=52+(103)22×5×103×512AD^2 = 5^2 + (\frac{10}{3})^2 - 2 \times 5 \times \frac{10}{3} \times \frac{5}{12}
=25+100950036=25+10091259=25259=225259=2009= 25 + \frac{100}{9} - \frac{500}{36} = 25 + \frac{100}{9} - \frac{125}{9} = 25 - \frac{25}{9} = \frac{225-25}{9} = \frac{200}{9}
AD=2009=1023AD = \sqrt{\frac{200}{9}} = \frac{10\sqrt{2}}{3}
(2) 円周角の定理より, ABE=ACE\angle ABE = \angle ACE
CAE=BAE\angle CAE = \angle BAE なので, ABE=CAE\angle ABE = \angle CAE
よって BE=CEBE = CE
ABC\triangle ABC の外接円の半径は CA/2=13/2=6.5CA/2=13/2 = 6.5. 外心 OOBCBC の中点。
また AEAEBAC\angle BAC の二等分線なので BAE=45\angle BAE = 45^\circ.
DE=AD=1023DE=AD= \frac{10\sqrt{2}}{3}
(3) AP:PDAP:PD を求める。
ABP\triangle ABPDBP\triangle DBP について考える。
ADADA\angle A の二等分線なので、角の二等分線の定理から、BD:CD=AB:AC=5:13BD:CD = AB:AC = 5:13
BD=12×55+13=103BD = 12 \times \frac{5}{5+13} = \frac{10}{3}.
ABC=DBC\angle ABC = \angle DBC であり,BOBO は外接円の中心と BB を結んだ線。
方べきの定理より,BDDC=ADDPBD \cdot DC = AD \cdot DP, BDDC=AD(ADAP)BD \cdot DC = AD (AD - AP), BPBP は角の二等分線ではない.
AP:PD=(AB+AC):CDAP:PD = (AB+AC):CD.
CD=12×1318=263CD = 12 \times \frac{13}{18} = \frac{26}{3}なので,AP:PD=(5+13):263=18:263=54:26=27:13AP:PD= (5+13):\frac{26}{3} = 18: \frac{26}{3} = 54:26 = 27:13.
(4) 内接円の中心を II とする。AI:IDAI:ID を求める。
AI:ID=(AB+AC):BDAI:ID = (AB+AC):BD
AB+AC=5+13=18AB+AC=5+13=18
BD=103BD=\frac{10}{3}
AI:ID=18:103=54:10=27:5AI:ID = 18 : \frac{10}{3} = 54:10 = 27:5

3. 最終的な答え

(1) AD=1023AD = \frac{10\sqrt{2}}{3}
(2) DE=1023DE = \frac{10\sqrt{2}}{3}
(3) AP:PD=27:13AP:PD = 27:13
(4) AI:ID=27:5AI:ID = 27:5

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