座標平面上に円 $K: x^2 + y^2 - 8x - 6y = 0$ が与えられている。この円の中心を $C$ とする。 (1) 点 $C$ の座標と円 $K$ の半径を求める。 (2) 点 $C$ を通り、直線 $OC$ に垂直な直線を $l$ とする。直線 $l$ の方程式を求め、直線 $l$ と円 $K$ の交点 $A, B$ の座標を求める。ただし、点 $A$ の $x$ 座標 < 点 $B$ の $x$ 座標とする。 (3) (2) で求めた2点 $A, B$ に対して、$\triangle ABD$ が正三角形となるような点 $D$ を第一象限にとる。点 $D$ の座標を求める。

1. 問題の内容

座標平面上に円 $K: x^2 + y^2 - 8x - 6y = 0$ が与えられている。この円の中心を $C$ とする。

(1) 点 $C$ の座標と円 $K$ の半径を求める。

(2) 点 $C$ を通り、直線 $OC$ に垂直な直線を $l$ とする。直線 $l$ の方程式を求め、直線 $l$ と円 $K$ の交点 $A, B$ の座標を求める。ただし、点 $A$ の $x$ 座標 < 点 $B$ の $x$ 座標とする。

(3) (2) で求めた2点 $A, B$ に対して、$\triangle ABD$ が正三角形となるような点 $D$ を第一象限にとる。点 $D$ の座標を求める。

2. 解き方の手順

(1) 円 $K$ の方程式を平方完成する。

$x^2 - 8x + y^2 - 6y = 0$

$(x-4)^2 - 16 + (y-3)^2 - 9 = 0$

$(x-4)^2 + (y-3)^2 = 25$

よって、中心 $C(4, 3)$ で半径 $5$ の円である。

(2) 直線 $OC$ の傾きは $\frac{3}{4}$ であるから、直線 $l$ の傾きは $-\frac{4}{3}$ である。

直線 $l$ は点 $C(4, 3)$ を通るので、その方程式は

$y - 3 = -\frac{4}{3}(x - 4)$

$3(y - 3) = -4(x - 4)$

$3y - 9 = -4x + 16$

$4x + 3y - 25 = 0$

$l: 4x + 3y = 25$

直線 $l$ と円 $K$ の交点を求める。$y = \frac{25 - 4x}{3}$ を円 $K$ の方程式に代入する。

$x^2 + (\frac{25-4x}{3})^2 - 8x - 6(\frac{25-4x}{3}) = 0$

$x^2 + \frac{625 - 200x + 16x^2}{9} - 8x - 50 + 8x = 0$

$9x^2 + 625 - 200x + 16x^2 - 450 = 0$

$25x^2 - 200x + 175 = 0$

$x^2 - 8x + 7 = 0$

$(x-1)(x-7) = 0$

$x = 1, 7$

$x = 1$ のとき $y = \frac{25 - 4}{3} = \frac{21}{3} = 7$

$x = 7$ のとき $y = \frac{25 - 28}{3} = \frac{-3}{3} = -1$

よって、$A(1, 7)$, $B(7, -1)$

(3) $A(1, 7), B(7, -1)$ である。

$\vec{AB} = (6, -8)$

正三角形 $\triangle ABD$ ができるためには、$|\vec{AB}| = |\vec{AD}| = |\vec{BD}|$ が必要である。

また、$\angle DAB = 60^\circ$ となるように点 $D$ をとる。

$AB = \sqrt{6^2 + (-8)^2} = \sqrt{36 + 64} = \sqrt{100} = 10$

点 $D$ の座標を $(x, y)$ とすると、$\vec{AD} = (x-1, y-7)$ であり、これを $\frac{\pi}{3}$ 回転させたベクトルが $\vec{AB}$ になればよい。

$\vec{AD}$ を原点中心に $\pm \frac{\pi}{3}$ 回転させると、

$(x-1) \cos(\pm \frac{\pi}{3}) - (y-7) \sin(\pm \frac{\pi}{3}), (x-1) \sin(\pm \frac{\pi}{3}) + (y-7) \cos(\pm \frac{\pi}{3})$

$\cos \frac{\pi}{3} = \frac{1}{2}, \sin \frac{\pi}{3} = \frac{\sqrt{3}}{2}$

$(x-1) \frac{1}{2} - (y-7) \frac{\sqrt{3}}{2}, (x-1) \frac{\sqrt{3}}{2} + (y-7) \frac{1}{2}$

もしくは

$(x-1) \frac{1}{2} + (y-7) \frac{\sqrt{3}}{2}, -(x-1) \frac{\sqrt{3}}{2} + (y-7) \frac{1}{2}$

正三角形の面積を考える。

$D$ が第1象限にあるから、$D(x,y), x>0, y>0$

ベクトル $AB = (6, -8)$

ベクトル $AD = (x-1, y-7)$

$\frac{1}{2} |6(y-7) + 8(x-1)| = \frac{\sqrt{3}}{4} \cdot 10^2$

$|6y - 42 + 8x - 8| = 50 \sqrt{3}$

$|8x + 6y - 50| = 50 \sqrt{3}$

$8x + 6y - 50 = \pm 50 \sqrt{3}$

$4x + 3y = 25 \pm 25\sqrt{3}$

$4x + 3y = 25 + 25\sqrt{3}$ の場合を考える。

$4x + 3y > 0$ は常に成り立つ。

$\vec{AD} = (x-1, y-7)$ と $\vec{AB} = (6, -8)$ のなす角が $\pm \frac{\pi}{3}$ である。

$(x-1) \cdot 6 + (y-7) \cdot (-8) = 10 \cdot 10 \cos \frac{\pi}{3} = 50$

$6x - 6 - 8y + 56 = 50$

$6x - 8y = 0$

$3x = 4y$

$y = \frac{3}{4}x$

$4x + \frac{9}{4}x = 25 + 25\sqrt{3}$

$\frac{25}{4}x = 25 + 25\sqrt{3}$

$x = 4 + 4\sqrt{3}$

$y = 3 + 3\sqrt{3}$

よって、点 $D$ の座標は $(4 + 4\sqrt{3}, 3 + 3\sqrt{3})$

3. 最終的な答え

(1) C(4, 3), 半径5

(2) $l: 4x + 3y = 25$, A(1, 7), B(7, -1)

(3) $D(4 + 4\sqrt{3}, 3 + 3\sqrt{3})$