等差数列 $\{a_n\}$ があり、$a_3=12$, $a_5+a_8=52$ を満たす。また、等差数列 $\{b_n\}$ があり、初項から第6項までの和が132、第7項から第12項までの和が276である。 (1) 数列 $\{a_n\}$ の一般項 $a_n$ を $n$ を用いて表す。 (2) 数列 $\{b_n\}$ の一般項 $b_n$ を $n$ を用いて表す。 (3) $c_n = \frac{a_n}{b_n}$ ($n=1, 2, 3, \dots$) で定義される数列 $\{c_n\}$ がある。数列 $\{c_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの積を $T_n$ とする。このとき、$T_{99}$ を求めよ。また、$\prod_{k=1}^{99} T_k$ を求めよ。

代数学数列等差数列一般項
2025/6/8

1. 問題の内容

等差数列 {an}\{a_n\} があり、a3=12a_3=12, a5+a8=52a_5+a_8=52 を満たす。また、等差数列 {bn}\{b_n\} があり、初項から第6項までの和が132、第7項から第12項までの和が276である。
(1) 数列 {an}\{a_n\} の一般項 ana_nnn を用いて表す。
(2) 数列 {bn}\{b_n\} の一般項 bnb_nnn を用いて表す。
(3) cn=anbnc_n = \frac{a_n}{b_n} (n=1,2,3,n=1, 2, 3, \dots) で定義される数列 {cn}\{c_n\} がある。数列 {cn}\{c_n\} の初項から第 nn 項までの積を TnT_n とする。このとき、T99T_{99} を求めよ。また、k=199Tk\prod_{k=1}^{99} T_k を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 等差数列 {an}\{a_n\} の初項を aa, 公差を dd とすると、
a3=a+2d=12a_3 = a + 2d = 12
a5+a8=(a+4d)+(a+7d)=2a+11d=52a_5 + a_8 = (a + 4d) + (a + 7d) = 2a + 11d = 52
この連立方程式を解くと、
2(122d)+11d=522(12 - 2d) + 11d = 52
244d+11d=5224 - 4d + 11d = 52
7d=287d = 28
d=4d = 4
a=122d=128=4a = 12 - 2d = 12 - 8 = 4
よって、an=a+(n1)d=4+(n1)4=4+4n4=4na_n = a + (n-1)d = 4 + (n-1)4 = 4 + 4n - 4 = 4n
(2) 等差数列 {bn}\{b_n\} の初項を bb, 公差を ee とすると、初項から第6項までの和は
62(2b+(61)e)=3(2b+5e)=6b+15e=132\frac{6}{2}(2b + (6-1)e) = 3(2b + 5e) = 6b + 15e = 132
第7項から第12項までの和は
62(2(b+6e)+(61)e)=3(2b+12e+5e)=3(2b+17e)=6b+51e=276\frac{6}{2}(2(b+6e) + (6-1)e) = 3(2b + 12e + 5e) = 3(2b + 17e) = 6b + 51e = 276
この連立方程式を解くと、
(6b+51e)(6b+15e)=276132(6b + 51e) - (6b + 15e) = 276 - 132
36e=14436e = 144
e=4e = 4
6b+15(4)=1326b + 15(4) = 132
6b+60=1326b + 60 = 132
6b=726b = 72
b=12b = 12
よって、bn=b+(n1)e=12+(n1)4=12+4n4=4n+8b_n = b + (n-1)e = 12 + (n-1)4 = 12 + 4n - 4 = 4n + 8
(3) cn=anbn=4n4n+8=nn+2c_n = \frac{a_n}{b_n} = \frac{4n}{4n+8} = \frac{n}{n+2}
Tn=k=1nck=k=1nkk+2=13243546n2nn1n+1nn+2=12(n+1)(n+2)=2(n+1)(n+2)T_n = \prod_{k=1}^{n} c_k = \prod_{k=1}^{n} \frac{k}{k+2} = \frac{1}{3} \cdot \frac{2}{4} \cdot \frac{3}{5} \cdot \frac{4}{6} \cdot \dots \cdot \frac{n-2}{n} \cdot \frac{n-1}{n+1} \cdot \frac{n}{n+2} = \frac{1 \cdot 2}{(n+1)(n+2)} = \frac{2}{(n+1)(n+2)}
T99=2(99+1)(99+2)=2100101=210100=15050T_{99} = \frac{2}{(99+1)(99+2)} = \frac{2}{100 \cdot 101} = \frac{2}{10100} = \frac{1}{5050}
k=199Tk=k=1992(k+1)(k+2)=299k=1991(k+1)(k+2)=299k=199(1k+11k+2)=299(1213)(1314)(11001101)=2100101(1k+11k+2)=15050\prod_{k=1}^{99} T_k = \prod_{k=1}^{99} \frac{2}{(k+1)(k+2)} = 2^{99} \prod_{k=1}^{99} \frac{1}{(k+1)(k+2)} = 2^{99} \prod_{k=1}^{99} (\frac{1}{k+1} - \frac{1}{k+2}) = 2^{99} (\frac{1}{2} - \frac{1}{3})(\frac{1}{3} - \frac{1}{4}) \dots (\frac{1}{100} - \frac{1}{101}) = \frac{2}{100 \cdot 101} \cdot (\frac{1}{k+1} - \frac{1}{k+2})= \frac{1}{5050}.
しかし、k=199Tk\prod_{k=1}^{99} T_k を求めるのは、問題文の意図と違うようです。
Tk=2(k+1)(k+2)T_k = \frac{2}{(k+1)(k+2)}より、
k=199Tk=k=1992(k+1)(k+2)=299k=1991(k+1)(k+2)=299k=199(1k+11k+2)=299(1213)(1314)(11001101)\prod_{k=1}^{99} T_k = \prod_{k=1}^{99} \frac{2}{(k+1)(k+2)} = 2^{99} \prod_{k=1}^{99} \frac{1}{(k+1)(k+2)} = 2^{99} \prod_{k=1}^{99} (\frac{1}{k+1} - \frac{1}{k+2}) = 2^{99}(\frac{1}{2}-\frac{1}{3})(\frac{1}{3}-\frac{1}{4}) \cdots (\frac{1}{100}-\frac{1}{101})
=k=1992(k+1)(k+2)=\prod_{k=1}^{99} \frac{2}{(k+1)(k+2)}

3. 最終的な答え

(1) an=4na_n = 4n
(2) bn=4n+8b_n = 4n + 8
(3) T99=15050T_{99} = \frac{1}{5050}
k=199Tk=k=1992(k+1)(k+2)\prod_{k=1}^{99} T_k = \prod_{k=1}^{99} \frac{2}{(k+1)(k+2)}

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