(1) 2次不等式 $x^2 + mx + m < 0$ が実数の解をもたないとき、定数 $m$ の値の範囲を求めよ。 (2) 2次不等式 $x^2 + mx + m < 0$ の解が区間 $0 \le x \le 1$ を含むような定数 $m$ の値の範囲を求めよ。

代数学二次不等式判別式二次関数解の範囲
2025/6/8

1. 問題の内容

(1) 2次不等式 x2+mx+m<0x^2 + mx + m < 0 が実数の解をもたないとき、定数 mm の値の範囲を求めよ。
(2) 2次不等式 x2+mx+m<0x^2 + mx + m < 0 の解が区間 0x10 \le x \le 1 を含むような定数 mm の値の範囲を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
2次不等式 x2+mx+m<0x^2 + mx + m < 0 が実数の解をもたないということは、x2+mx+m0x^2 + mx + m \ge 0 がすべての実数 xx について成り立つということである。
これは、2次関数 y=x2+mx+my = x^2 + mx + m のグラフが常にx軸より上にあるか、x軸と接することを意味する。
したがって、判別式 DDD0D \le 0 を満たす必要がある。
判別式 DD は、
D=m24mD = m^2 - 4m
したがって、m24m0m^2 - 4m \le 0 を解く。
m(m4)0m(m - 4) \le 0 より、0m40 \le m \le 4
(2)
f(x)=x2+mx+mf(x) = x^2 + mx + m とおく。
f(x)<0f(x) < 0 が区間 0x10 \le x \le 1 を含むためには、少なくとも 0<x<10 < x < 1 の範囲で解が存在する必要がある。
これは、f(0)<0f(0) < 0 または f(1)<0f(1) < 0 であれば条件を満たす。
f(0)=02+m(0)+m=mf(0) = 0^2 + m(0) + m = m
f(1)=12+m(1)+m=1+2mf(1) = 1^2 + m(1) + m = 1 + 2m
したがって、m<0m < 0 または 1+2m<01 + 2m < 0、つまり m<12m < -\frac{1}{2} であれば良い。
ただし、上記は必要条件であり、十分条件ではない。
0x10 \le x \le 1 で解を持つためには、少なくとも区間 0x10 \le x \le 1 に解が存在する必要がある。
まず、f(x)=0f(x) = 0 が異なる2つの実数解を持つ必要があるため、m24m>0m^2 - 4m > 0 が必要である。
m(m4)>0m(m-4) > 0 なので、m<0m < 0 または m>4m > 4
次に、軸 x=m2x = -\frac{m}{2}f(0)f(0) および f(1)f(1) の符号を考慮する。
(i) m<0m < 0 の場合
軸は正であり、f(0)=m<0f(0) = m < 0 なので、f(1)>0f(1) > 0 であっても 0x10 \le x \le 1 に解が存在する可能性がある。
この場合は、1+2m>01+2m > 0 つまり m>12m > -\frac{1}{2} となると解が存在しない。
したがって、m<0m<01+2m<01+2m<0 つまり m<12m < -\frac{1}{2}の共通範囲より、m<12m < -\frac{1}{2}
(ii) m>4m > 4 の場合
軸は負であり、f(1)=1+2m>0f(1) = 1+2m > 0 である。f(0)=m>4>0f(0) = m>4>0 なので、f(0)>0f(0)>0 かつ f(1)>0f(1)>0 である場合、0と1の間に解を持つためには、f(x)=0f(x)=0 の解の一つが0と1の間になければならない。
f(x)=0f(x)=0 の解を α,β\alpha, \beta とすると、解と係数の関係よりα+β=m\alpha + \beta = -m, αβ=m\alpha \beta = m.
α<0,β<0\alpha < 0, \beta < 0 であるため、0x10 \le x \le 1 に解は存在しない。
この場合、解は 0x10 \le x \le 1 を含まない。
したがって、m<12m < -\frac{1}{2}

3. 最終的な答え

(1) 0m40 \le m \le 4
(2) m<12m < -\frac{1}{2}

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