方程式 $x^2+x+1=0$ の解の一つを$\omega$とするとき、$\omega^3$の値を求め、さらに$x^{2023}-x^2$を$x^2+x+1$で割ったときの余りを求めよ。

代数学複素数代数方程式剰余の定理多項式
2025/6/8

1. 問題の内容

方程式 x2+x+1=0x^2+x+1=0 の解の一つをω\omegaとするとき、ω3\omega^3の値を求め、さらにx2023x2x^{2023}-x^2x2+x+1x^2+x+1で割ったときの余りを求めよ。

2. 解き方の手順

まず、ω\omegax2+x+1=0x^2+x+1=0の解であるから、
ω2+ω+1=0\omega^2 + \omega + 1 = 0が成り立つ。
ω31=(ω1)(ω2+ω+1)\omega^3-1=(\omega-1)(\omega^2+\omega+1)であるから、ω31=0\omega^3-1=0
したがって、ω3=1\omega^3 = 1
次に、x2023x2x^{2023}-x^2x2+x+1x^2+x+1 で割った余りを求める。
x2023x2x^{2023}-x^2x2+x+1x^2+x+1 で割った商を Q(x)Q(x)、余りを ax+bax+b とすると、
x2023x2=(x2+x+1)Q(x)+ax+bx^{2023}-x^2=(x^2+x+1)Q(x)+ax+b
が成り立つ。
ω\omegax2+x+1=0x^2+x+1=0の解であるから、
ω2023ω2=((ω)2+(ω)+1)Q(ω)+aω+b\omega^{2023}-\omega^2=((\omega)^2+(\omega)+1)Q(\omega)+a\omega+b
ω2023=(ω3)674ω=1674ω=ω\omega^{2023} = (\omega^3)^{674} \cdot \omega = 1^{674} \cdot \omega = \omega
よって
ωω2=aω+b\omega-\omega^2=a\omega+b
ω2+ω+1=0\omega^2 + \omega + 1 = 0 より ω2=ω1\omega^2 = -\omega - 1 なので、
ω(ω1)=aω+b\omega-(-\omega-1) = a\omega+b
2ω+1=aω+b2\omega + 1 = a\omega+b
ω\omegaは複素数なので、a=2a=2b=1b=1
したがって、余りは2x+12x+1である。

3. 最終的な答え

ω3=1\omega^3 = 1
余りは 2x+12x+1

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