以下の2つの複素数の計算問題を解きます。 (1) $(\cos{\frac{\pi}{6}} + i\sin{\frac{\pi}{6}})^7$ (2) $(\frac{1+4i}{3-5i})^{-1}$

代数学複素数ド・モアブルの定理複素数の計算共役複素数
2025/6/8

1. 問題の内容

以下の2つの複素数の計算問題を解きます。
(1) (cosπ6+isinπ6)7(\cos{\frac{\pi}{6}} + i\sin{\frac{\pi}{6}})^7
(2) (1+4i35i)1(\frac{1+4i}{3-5i})^{-1}

2. 解き方の手順

(1) ド・モアブルの定理を用いて計算します。ド・モアブルの定理とは、
(cosθ+isinθ)n=cosnθ+isinnθ(\cos{\theta} + i\sin{\theta})^n = \cos{n\theta} + i\sin{n\theta}
です。
(cosπ6+isinπ6)7=cos7π6+isin7π6(\cos{\frac{\pi}{6}} + i\sin{\frac{\pi}{6}})^7 = \cos{\frac{7\pi}{6}} + i\sin{\frac{7\pi}{6}}
7π6\frac{7\pi}{6} は第3象限の角であり、基準角はπ6\frac{\pi}{6}です。
cos7π6=cosπ6=32\cos{\frac{7\pi}{6}} = -\cos{\frac{\pi}{6}} = -\frac{\sqrt{3}}{2}
sin7π6=sinπ6=12\sin{\frac{7\pi}{6}} = -\sin{\frac{\pi}{6}} = -\frac{1}{2}
したがって、
(cosπ6+isinπ6)7=3212i(\cos{\frac{\pi}{6}} + i\sin{\frac{\pi}{6}})^7 = -\frac{\sqrt{3}}{2} - \frac{1}{2}i
(2) まず、1+4i35i\frac{1+4i}{3-5i} を計算します。分母を実数化するために、分母の共役複素数 3+5i3+5i を分母と分子に掛けます。
1+4i35i=(1+4i)(3+5i)(35i)(3+5i)=3+5i+12i+20i2925i2=3+17i209+25=17+17i34=1+i2\frac{1+4i}{3-5i} = \frac{(1+4i)(3+5i)}{(3-5i)(3+5i)} = \frac{3+5i+12i+20i^2}{9-25i^2} = \frac{3+17i-20}{9+25} = \frac{-17+17i}{34} = \frac{-1+i}{2}
次に、(1+4i35i)1(\frac{1+4i}{3-5i})^{-1}を計算します。これは11+4i35i\frac{1}{\frac{1+4i}{3-5i}}と同じです。したがって、
(1+4i35i)1=(1+i2)1=21+i(\frac{1+4i}{3-5i})^{-1} = (\frac{-1+i}{2})^{-1} = \frac{2}{-1+i}
分母を実数化するために、分母の共役複素数 1i-1-iを分母と分子に掛けます。
21+i=2(1i)(1+i)(1i)=22i1i2=22i1+1=22i2=1i\frac{2}{-1+i} = \frac{2(-1-i)}{(-1+i)(-1-i)} = \frac{-2-2i}{1-i^2} = \frac{-2-2i}{1+1} = \frac{-2-2i}{2} = -1-i

3. 最終的な答え

(1) 3212i-\frac{\sqrt{3}}{2} - \frac{1}{2}i
(2) 1i-1-i

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