三角形ABCがあり、$AB=3, BC=5, \angle ABC = 120^{\circ}$です。この三角形の外接円上に点Pを取り、四角形ABCPを作ります。以下の問題を解きます。 (1) 辺ACの長さを求めます。 (2) 辺CPの長さの最大値を求めます。 (3) 辺ABと辺CPが平行になるときのCPの長さを求めます。 (4) 四角形ABCPの面積が最大となるCPの値を求め、その時の面積の最大値を求めます。さらに、その時のACとBPの交点をQとするとき、AQの値を求めます。

幾何学三角形四角形外接円余弦定理円周角の定理正弦定理面積
2025/6/8

1. 問題の内容

三角形ABCがあり、AB=3,BC=5,ABC=120AB=3, BC=5, \angle ABC = 120^{\circ}です。この三角形の外接円上に点Pを取り、四角形ABCPを作ります。以下の問題を解きます。
(1) 辺ACの長さを求めます。
(2) 辺CPの長さの最大値を求めます。
(3) 辺ABと辺CPが平行になるときのCPの長さを求めます。
(4) 四角形ABCPの面積が最大となるCPの値を求め、その時の面積の最大値を求めます。さらに、その時のACとBPの交点をQとするとき、AQの値を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 余弦定理より、AC2=AB2+BC22ABBCcosABCAC^2 = AB^2 + BC^2 - 2 \cdot AB \cdot BC \cdot \cos{\angle ABC}
AC2=32+52235cos120AC^2 = 3^2 + 5^2 - 2 \cdot 3 \cdot 5 \cdot \cos{120^{\circ}}
AC2=9+2530(12)AC^2 = 9 + 25 - 30 \cdot (-\frac{1}{2})
AC2=34+15=49AC^2 = 34 + 15 = 49
AC=7AC = 7
(2) ABC=120\angle ABC = 120^\circ なので、円周角の定理より、APC=180120=60\angle APC = 180^\circ - 120^\circ = 60^\circ
CPが最大となるのは、CPが円の直径となるとき。
正弦定理より、ACsin120=2R\frac{AC}{\sin{120^\circ}} = 2R (RRは外接円の半径)。
2R=732=143=14332R = \frac{7}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{14}{\sqrt{3}} = \frac{14\sqrt{3}}{3}
CP=2RCP=2Rとなる場合を考えると、CAP=90\angle CAP=90^\circとなるから、
CPsinBAC=2R\frac{CP}{\sin\angle BAC} = 2R
CPが最大となるのはPがAの対側の位置に来るときで、CP=2RCP=2Rとなる。
CP=1433CP = \frac{14\sqrt{3}}{3}
(3) ABとCPが平行なので、四角形ABCPは等脚台形となる。
ABC=120\angle ABC = 120^{\circ}なので、BCP=180120=60\angle BCP = 180^{\circ} - 120^{\circ} = 60^{\circ}.
BAC=θ\angle BAC = \thetaとおくと、5sinθ=7sin120\frac{5}{\sin\theta} = \frac{7}{\sin{120^{\circ}}}より、sinθ=5sin1207=5314\sin\theta = \frac{5 \sin{120^{\circ}}}{7} = \frac{5\sqrt{3}}{14}
BPC=BAC\angle BPC = \angle BACとなる。ABP=ACP\angle ABP = \angle ACP
ACB=180120θ=60θ\angle ACB = 180^\circ - 120^\circ - \theta = 60^{\circ} - \theta.
ABC\triangle ABCで正弦定理を用いると、ACsin120=3sin(60θ)\frac{AC}{\sin 120^\circ} = \frac{3}{\sin (60^\circ - \theta)}
PAC=PBC\angle PAC = \angle PBC
ACP=ABP\angle ACP = \angle ABP.
CP=3
(4) 四角形ABCPの面積は、ABC+APC\triangle ABC + \triangle APCで表される。ABC=1235sin120=1534\triangle ABC = \frac{1}{2} \cdot 3 \cdot 5 \cdot \sin{120^{\circ}} = \frac{15\sqrt{3}}{4}
APC=12ACCPsin60=127CP32=73CP4\triangle APC = \frac{1}{2} \cdot AC \cdot CP \cdot \sin{60^{\circ}} = \frac{1}{2} \cdot 7 \cdot CP \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = \frac{7\sqrt{3}CP}{4}
面積 S=1534+734CP=34(15+7CP)S = \frac{15\sqrt{3}}{4} + \frac{7\sqrt{3}}{4} CP = \frac{\sqrt{3}}{4} (15+7CP)
ここで、点Pの位置によってCPが変化し、面積も変化する。
CPが最大の時、ABとCPが平行になるときを考えたので、このときCP=3であり面積は最大。
ABCPAB || CP の時、面積は S=34(15+73)=34(15+21)=3634=93S = \frac{\sqrt{3}}{4}(15+7 \cdot 3) = \frac{\sqrt{3}}{4} (15+21) = \frac{36\sqrt{3}}{4} = 9\sqrt{3}
CP=3のとき最大値939\sqrt{3}をとる。
このとき、ACとBPの交点をQとすると、ABQCPQ\triangle ABQ \sim \triangle CPQ
AQQC=ABCP=33=1\frac{AQ}{QC} = \frac{AB}{CP} = \frac{3}{3} = 1. AQ=QCAQ=QC
AQ=12AC=72AQ = \frac{1}{2} AC = \frac{7}{2}

3. 最終的な答え

(1) AC = 7
(2) CPの最大値は 1433\frac{14\sqrt{3}}{3}
(3) CP = 3
(4) CP = 3 のとき最大値 939\sqrt{3}をとる。AQ = 72\frac{7}{2}

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