放物線 $y = x^2 + 1$ を $C$ とし、点 $P(a, 2a)$ を考える。 (1) 点 $P$ を通り、$C$ に接する直線の方程式を求める。 (2) (1)で求めた直線 $l$ と $y$ 軸の交点を $R(0, r)$ とするとき、$r>0$ となる $a$ の範囲を求める。また、放物線 $C$ と直線 $l$ および2直線 $x=0, x=a$ で囲まれた図形の面積 $T$ を求める。

解析学微分接線積分面積二次関数
2025/6/9
はい、承知いたしました。問題文を読み解き、丁寧に解答を作成します。

1. 問題の内容

放物線 y=x2+1y = x^2 + 1CC とし、点 P(a,2a)P(a, 2a) を考える。
(1) 点 PP を通り、CC に接する直線の方程式を求める。
(2) (1)で求めた直線 llyy 軸の交点を R(0,r)R(0, r) とするとき、r>0r>0 となる aa の範囲を求める。また、放物線 CC と直線 ll および2直線 x=0,x=ax=0, x=a で囲まれた図形の面積 TT を求める。

2. 解き方の手順

(1)
放物線 CC 上の点 (t,t2+1)(t, t^2+1) における接線の方程式は、微分して傾きを求めることから、y=2xy' = 2x なので、傾きは 2t2t となる。したがって、接線の方程式は
y=2t(xt)+t2+1y = 2t(x-t) + t^2 + 1
y=2tx2t2+t2+1y = 2tx - 2t^2 + t^2 + 1
y=2txt2+1y = 2tx - t^2 + 1
これが点 P(a,2a)P(a, 2a) を通るので、
2a=2tat2+12a = 2ta - t^2 + 1
t22at+2a1=0t^2 - 2at + 2a - 1 = 0
この tt に関する2次方程式の解は、接点の xx 座標を表す。点 PP を通る接線が2本あるとき、この2次方程式は異なる2つの実数解を持つ。判別式 DD を計算すると、
D/4=(a)2(2a1)=a22a+1=(a1)2D/4 = (-a)^2 - (2a - 1) = a^2 - 2a + 1 = (a-1)^2
接線が2本存在するためには、D/4>0D/4 > 0 である必要があるので、
(a1)2>0(a-1)^2 > 0
a1a \ne 1
t=2a±4(a22a+1)2=a±a22a+1=a±(a1)2=a±(a1)t = \frac{2a \pm \sqrt{4(a^2-2a+1)}}{2} = a \pm \sqrt{a^2-2a+1} = a \pm \sqrt{(a-1)^2} = a \pm (a-1)
よって、t=a+(a1)=2a1t = a + (a-1) = 2a-1 または t=a(a1)=1t = a - (a-1) = 1
t=2a1t = 2a - 1 のとき、接線は
y=2(2a1)x(2a1)2+1=(4a2)x(4a24a+1)+1=(4a2)x4a2+4ay = 2(2a-1)x - (2a-1)^2 + 1 = (4a-2)x - (4a^2 - 4a + 1) + 1 = (4a-2)x - 4a^2 + 4a
t=1t = 1 のとき、接線は
y=2(1)x12+1=2xy = 2(1)x - 1^2 + 1 = 2x
(2)
直線 ll は、y=(4a2)x4a2+4ay = (4a-2)x - 4a^2 + 4ay=2xy = 2x のいずれかである。
r=4a2+4ar = -4a^2 + 4a であり、r>0r > 0 となるのは、4a2+4a>0-4a^2 + 4a > 0 のとき。
4a(a+1)>04a(-a+1) > 0
a(a1)<0a(a-1) < 0
0<a<10 < a < 1
0<a<10 < a < 1 のとき、放物線 CC と直線 ll および2直線 x=0,x=ax=0, x=a で囲まれた図形の面積 TT は、
T=0a(x2+1((4a2)x4a2+4a))dx=0a(x2+1(4a2)x+4a24a)dxT = \int_0^a (x^2 + 1 - ((4a-2)x - 4a^2 + 4a)) dx = \int_0^a (x^2 + 1 - (4a-2)x + 4a^2 - 4a) dx
T=0a(x2(4a2)x+4a24a+1)dx=[13x34a22x2+(4a24a+1)x]0aT = \int_0^a (x^2 - (4a-2)x + 4a^2 - 4a + 1) dx = [\frac{1}{3}x^3 - \frac{4a-2}{2}x^2 + (4a^2-4a+1)x]_0^a
T=13a3(2a1)a2+(4a24a+1)a=13a32a3+a2+4a34a2+aT = \frac{1}{3}a^3 - (2a-1)a^2 + (4a^2-4a+1)a = \frac{1}{3}a^3 - 2a^3 + a^2 + 4a^3 - 4a^2 + a
T=(132+4)a3+(14)a2+a=73a33a2+aT = (\frac{1}{3} - 2 + 4)a^3 + (1-4)a^2 + a = \frac{7}{3}a^3 - 3a^2 + a

3. 最終的な答え

(1)
ア: 2
イ: 1
ウ: 2
エ: 2
オ: 1
カ: 1
キ: 1
ク: 0
ケ: 1
コ: 4
サ: 2
シ: 4
ス: 4
セ: 2
(2)
ソ: 0
タ: 1
チ: 7
ツ: 3
テ: 3
すなわち、
r=4a2+4ar = -4a^2 + 4a であり、0<a<10 < a < 1 のとき r>0r>0
T=73a33a2+aT = \frac{7}{3}a^3 - 3a^2 + a

「解析学」の関連問題

問題は、関数 $y = (\frac{1}{2})^x$ のグラフを描くことです。

指数関数グラフ漸近線
2025/6/9

与えられた関数の指定された範囲における平均変化率を求める問題です。具体的には、以下の4つの関数について、指定された範囲での平均変化率を計算します。 (1) $f(x) = -5x + 6$ ($-1 ...

平均変化率関数微分
2025/6/9

$x$ が $a$ から $b$ まで変化するとき、次の関数の平均変化率を定義に従って求めます。 (1) $f(x) = -4x + 3$ (2) $f(x) = x^2 + 2x - 2$ (3) ...

平均変化率関数微分
2025/6/9

$x$ の4次の項($R_4$)を $\theta$ ($0 < \theta < 1$) を用いて、剰余項として表しなさい。$R_4 = \frac{f^{(4)}(\theta x)}{4!}x^...

テイラー展開剰余項微分
2025/6/9

関数 $f(x) = e^{-\frac{x}{3}}$ について、剰余項を含んだマクローリン展開の式 $f(x) = \sum_{k=0}^{n-1} \frac{f^{(k)}(0)}{k!} x...

マクローリン展開指数関数導関数
2025/6/9

$\theta$ の範囲が $0 \le \theta \le \pi$ で定義された関数 $f(\theta) = 2\sin\theta \cos^3\theta - 2\sin\theta \c...

三角関数最大・最小三角関数の合成微分を使わない最大最小
2025/6/9

$y = 3\sin^2 x - 2\sqrt{3}\sin x \cos x + \cos^2 x - 6\sin x + 2\sqrt{3}\cos x$ ($0 \le x \le \pi$) ...

三角関数最大値最小値合成関数
2025/6/9

曲線 $y = x^3 - 3x^2 + x$ と直線 $y = -x$ で囲まれた2つの部分の面積の和 $S$ を求めよ。

積分面積曲線定積分
2025/6/9

与えられた式 $ \frac{1}{1-\sin\theta} + \frac{1}{1+\sin\theta} $ を簡略化します。

三角関数簡略化恒等式secant
2025/6/9

$a$ を定数とするとき、関数 $y = \frac{1}{2}x^3 - \frac{15}{4}x^2 + 8x + 5$ のグラフと直線 $y = 2x + a$ が異なる3つの共有点を持ち、そ...

微分3次関数グラフ共有点不等式
2025/6/9