放物線 $C: y = x^2$ 上の点 $P(t, t^2)$ における接線 $L$ を考える。$0 < t \le 1$ の範囲で $t$ が動くとき、$L$ と直線 $x = 1$ と $x$ 軸で囲まれる三角形の面積の最大値を与える $t$ の値を求めよ。

解析学微分接線面積最大値数II
2025/6/9

1. 問題の内容

放物線 C:y=x2C: y = x^2 上の点 P(t,t2)P(t, t^2) における接線 LL を考える。0<t10 < t \le 1 の範囲で tt が動くとき、LL と直線 x=1x = 1xx 軸で囲まれる三角形の面積の最大値を与える tt の値を求めよ。

2. 解き方の手順

ステップ1: 接線Lの方程式を求める。
y=x2y = x^2 を微分すると、y=2xy' = 2x。点 P(t,t2)P(t, t^2) における接線の傾きは 2t2t である。
よって、接線 LL の方程式は、
yt2=2t(xt)y - t^2 = 2t(x - t)
y=2tx2t2+t2y = 2tx - 2t^2 + t^2
y=2txt2y = 2tx - t^2
ステップ2: 接線Lとx軸との交点を求める。
y=0y = 0 とおくと、0=2txt20 = 2tx - t^2
2tx=t22tx = t^2 より、x=t22t=t2x = \frac{t^2}{2t} = \frac{t}{2} (ただし、t0t \neq 00<t10<t \le 1よりこれは満たされる。)
したがって、接線Lとx軸との交点は (t2,0)(\frac{t}{2}, 0)
ステップ3: 接線Lと直線x=1との交点を求める。
x=1x = 1y=2txt2y = 2tx - t^2 に代入すると、y=2t(1)t2=2tt2y = 2t(1) - t^2 = 2t - t^2
したがって、接線Lと直線x=1との交点は (1,2tt2)(1, 2t - t^2)
ステップ4: 三角形の面積Sを求める。
三角形の頂点は (t2,0)(\frac{t}{2}, 0), (1,0)(1, 0), (1,2tt2)(1, 2t - t^2) である。
底辺の長さは 1t21 - \frac{t}{2}。高さは 2tt2|2t - t^2|
0<t10 < t \le 1 のとき、2tt2>02t - t^2 > 0 であるから、高さは 2tt22t - t^2
三角形の面積 SS は、
S=12(1t2)(2tt2)S = \frac{1}{2} (1 - \frac{t}{2}) (2t - t^2)
S=12(2tt2t2+t32)S = \frac{1}{2} (2t - t^2 - t^2 + \frac{t^3}{2})
S=12(2t2t2+t32)S = \frac{1}{2} (2t - 2t^2 + \frac{t^3}{2})
S=tt2+t34S = t - t^2 + \frac{t^3}{4}
ステップ5: 面積Sの最大値を求める。
S=12t+34t2S' = 1 - 2t + \frac{3}{4}t^2
S=0S' = 0 となる tt を求める。
34t22t+1=0\frac{3}{4}t^2 - 2t + 1 = 0
3t28t+4=03t^2 - 8t + 4 = 0
(3t2)(t2)=0(3t - 2)(t - 2) = 0
t=23t = \frac{2}{3} または t=2t = 2
0<t10 < t \le 1 より、t=23t = \frac{2}{3}
S=83+t×32S'' = -\frac{8}{3}+t \times\frac{3}{2}
S(2/3)=2+34×49=2+13=12<0S''(2/3) = -2 + \frac{3}{4}\times \frac{4}{9} = -2 + \frac{1}{3}= -\frac{1}{2} < 0
したがって、t=23t = \frac{2}{3} で極大値をとる。
S(0)=0S(0) = 0
S(1)=11+14=14S(1) = 1 - 1 + \frac{1}{4} = \frac{1}{4}
S(23)=23(23)2+14(23)3=2349+14827=2349+227=1812+227=827S(\frac{2}{3}) = \frac{2}{3} - (\frac{2}{3})^2 + \frac{1}{4}(\frac{2}{3})^3 = \frac{2}{3} - \frac{4}{9} + \frac{1}{4}\cdot \frac{8}{27} = \frac{2}{3} - \frac{4}{9} + \frac{2}{27} = \frac{18 - 12 + 2}{27} = \frac{8}{27}
827>14=6.7527\frac{8}{27} > \frac{1}{4} = \frac{6.75}{27} なので、t=23t = \frac{2}{3} のとき最大値。

3. 最終的な答え

t=23t = \frac{2}{3}

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