ある町の天気が晴れる確率は2割(0.2)である。この町を400日間観測したとき、100日以上晴れである確率を求める。ただし、確率変数$Z$が標準正規分布$N(0, 1)$に従うとき、$P(0 \le Z \le 2.50) = 0.4938$とする。

確率論・統計学確率二項分布正規分布近似標準化
2025/6/9

1. 問題の内容

ある町の天気が晴れる確率は2割(0.2)である。この町を400日間観測したとき、100日以上晴れである確率を求める。ただし、確率変数ZZが標準正規分布N(0,1)N(0, 1)に従うとき、P(0Z2.50)=0.4938P(0 \le Z \le 2.50) = 0.4938とする。

2. 解き方の手順

この問題は、二項分布を正規分布で近似して解く。
(1) 晴れる日数の期待値E(X)E(X)と分散V(X)V(X)を計算する。
晴れる確率p=0.2p = 0.2, 観測日数n=400n = 400なので、
期待値 E(X)=np=400×0.2=80E(X) = np = 400 \times 0.2 = 80
分散 V(X)=np(1p)=400×0.2×(10.2)=400×0.2×0.8=64V(X) = np(1-p) = 400 \times 0.2 \times (1-0.2) = 400 \times 0.2 \times 0.8 = 64
標準偏差 σ=V(X)=64=8\sigma = \sqrt{V(X)} = \sqrt{64} = 8
(2) 正規分布による近似を行う。
XXを晴れの日数とすると、XXは近似的に正規分布N(80,64)N(80, 64)に従う。
求めたいのはP(X100)P(X \ge 100)である。
連続修正を行うと、P(X99.5)P(X \ge 99.5)となる。
(3) 標準化を行う。
Z=XE(X)σ=X808Z = \frac{X - E(X)}{\sigma} = \frac{X - 80}{8}
P(X99.5)=P(Z99.5808)=P(Z19.58)=P(Z2.4375)P(X \ge 99.5) = P(Z \ge \frac{99.5 - 80}{8}) = P(Z \ge \frac{19.5}{8}) = P(Z \ge 2.4375)
(4) 標準正規分布表を用いて確率を計算する。
P(Z2.4375)=0.5P(0Z2.4375)P(Z \ge 2.4375) = 0.5 - P(0 \le Z \le 2.4375)
P(0Z2.4375)P(0 \le Z \le 2.4375)は、P(0Z2.50)P(0 \le Z \le 2.50)に近いので、近似的に0.4938とする。
P(Z2.4375)0.50.4938=0.0062P(Z \ge 2.4375) \approx 0.5 - 0.4938 = 0.0062

3. 最終的な答え

求める確率は約0.0062。

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