3次方程式 $2x^3 + ax^2 + bx - 15 = 0$ の1つの解が $-1+2i$ であるとき、実数の定数 $a, b$ の値と、残りの解を求める問題です。

代数学三次方程式複素数解解と係数の関係
2025/6/10

1. 問題の内容

3次方程式 2x3+ax2+bx15=02x^3 + ax^2 + bx - 15 = 0 の1つの解が 1+2i-1+2i であるとき、実数の定数 a,ba, b の値と、残りの解を求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 係数が実数なので、1+2i-1+2i が解ならば、共役複素数である 12i-1-2i も解です。
(2) もう一つの解を α\alpha とします。解と係数の関係より、3つの解の和は a2-\frac{a}{2} 、3つの解の積は 152\frac{15}{2} です。
(3) 3つの解の積について、 (1+2i)(12i)α=152(-1+2i)(-1-2i)\alpha = \frac{15}{2} という関係式が得られます。これからα\alphaを求めます。
(4) α\alpha を求めたら、解と係数の関係からa,ba, b を求めます。
解と係数の関係より、
3つの解の和: (1+2i)+(12i)+α=a2(-1+2i) + (-1-2i) + \alpha = - \frac{a}{2}
3つの解の積: (1+2i)(12i)α=152(-1+2i)(-1-2i)\alpha = \frac{15}{2}
(1+2i)(12i)=(1)2(2i)2=14i2=14(1)=1+4=5(-1+2i)(-1-2i) = (-1)^2 - (2i)^2 = 1 - 4i^2 = 1 - 4(-1) = 1 + 4 = 5
よって、
5α=1525\alpha = \frac{15}{2}
α=152÷5=15215=32\alpha = \frac{15}{2} \div 5 = \frac{15}{2} \cdot \frac{1}{5} = \frac{3}{2}
3つの解は 1+2i,12i,32-1+2i, -1-2i, \frac{3}{2} となります。
3つの解の和は (1+2i)+(12i)+32=2+32=42+32=12(-1+2i) + (-1-2i) + \frac{3}{2} = -2 + \frac{3}{2} = -\frac{4}{2} + \frac{3}{2} = -\frac{1}{2}
a2=12-\frac{a}{2} = -\frac{1}{2} より、 a=1a = 1
解と係数の関係より、
2つずつの積の和は b2\frac{b}{2} なので、
(1+2i)(12i)+(1+2i)(32)+(12i)(32)=b2(-1+2i)(-1-2i) + (-1+2i)(\frac{3}{2}) + (-1-2i)(\frac{3}{2}) = \frac{b}{2}
5+3+6i2+36i2=b25 + \frac{-3+6i}{2} + \frac{-3-6i}{2} = \frac{b}{2}
5+3+6i36i2=b25 + \frac{-3+6i-3-6i}{2} = \frac{b}{2}
5+62=b25 + \frac{-6}{2} = \frac{b}{2}
53=b25 - 3 = \frac{b}{2}
2=b22 = \frac{b}{2}
b=4b = 4

3. 最終的な答え

a=1a = 1
b=4b = 4
残りの解は 32\frac{3}{2}

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## 1. 問題の内容

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