$p$ を正の定数とする。2次方程式 $x^2+px+2p=0$ の解を $\alpha, \beta$ とする。 (1) $(\alpha+2)(\beta+2)$ の値を求めよ。 (2) $\alpha, \beta$ がともに整数となるような組 $(\alpha, \beta, p)$ をすべて求めよ。

1. 問題の内容

$p$ を正の定数とする。2次方程式 $x^2+px+2p=0$ の解を $\alpha, \beta$ とする。

(1) $(\alpha+2)(\beta+2)$ の値を求めよ。

(2) $\alpha, \beta$ がともに整数となるような組 $(\alpha, \beta, p)$ をすべて求めよ。

2. 解き方の手順

(1)

$(\alpha+2)(\beta+2)$ を展開すると、

$$(\alpha+2)(\beta+2) = \alpha\beta + 2(\alpha+\beta) + 4$$

解と係数の関係より、$\alpha+\beta = -p$, $\alpha\beta = 2p$ であるから、

$$(\alpha+2)(\beta+2) = 2p + 2(-p) + 4 = 2p - 2p + 4 = 4$$

(2)

$\alpha, \beta$ は $x^2+px+2p=0$ の解であるから、解の公式より、

$$x = \frac{-p \pm \sqrt{p^2-8p}}{2}$$

$\alpha, \beta$ が整数であるためには、$\sqrt{p^2-8p}$ が整数でなければならない。

$p^2-8p = k^2$ となる整数 $k$ が存在するとする。

$p^2-8p = (p-4)^2 - 16 = k^2$ より、

$(p-4)^2 - k^2 = 16$

$(p-4+k)(p-4-k) = 16$

$p$ は正の定数であるから、$p-4+k$ と $p-4-k$ は整数の組であり、その積が16になる。また、$p-4+k \ge p-4-k$ である。

考えられる組み合わせは、以下の通り。

(i) $p-4+k = 16$, $p-4-k = 1$

2式を足すと、 $2(p-4) = 17$, $p = \frac{17}{2}+4 = \frac{25}{2}$ となるが、$p$ は整数でないため不適。

(ii) $p-4+k = 8$, $p-4-k = 2$

2式を足すと、 $2(p-4) = 10$, $p-4 = 5$, $p = 9$

このとき、$x^2+9x+18 = 0$ より、$(x+3)(x+6) = 0$, よって $\alpha, \beta = -3, -6$.

$(\alpha, \beta, p) = (-3, -6, 9), (-6, -3, 9)$

(iii) $p-4+k = 4$, $p-4-k = 4$

$2(p-4) = 8$, $p-4 = 4$, $p = 8$

このとき、$x^2+8x+16 = 0$ より、$(x+4)^2 = 0$, よって $\alpha, \beta = -4$.

$(\alpha, \beta, p) = (-4, -4, 8)$

3. 最終的な答え

(1) 4

(2) $(\alpha, \beta, p) = (-3, -6, 9), (-6, -3, 9), (-4, -4, 8)$