関数 $f(x) = \int_0^x (1+\cos t) \sin t \, dt$ の極値を求めよ。ただし、$0 < x < 4\pi$ である。

1. 問題の内容

関数 $f(x) = \int_0^x (1+\cos t) \sin t \, dt$ の極値を求めよ。ただし、$0 < x < 4\pi$ である。

2. 解き方の手順

まず、$f(x)$ を微分して、$f'(x)$ を求める。微分積分学の基本定理より、

$$f'(x) = (1+\cos x) \sin x$$

次に、$f'(x) = 0$ となる $x$ を求める。

$f'(x) = (1+\cos x) \sin x = 0$ より、$\sin x = 0$ または $1+\cos x = 0$。

$\sin x = 0$ より、$x = n\pi$ ($n$ は整数)。

$1+\cos x = 0$ より、$\cos x = -1$。したがって、$x = (2n+1)\pi$ ($n$ は整数)。

$0 < x < 4\pi$ の範囲で、$f'(x) = 0$ となる $x$ は、$x = \pi, 2\pi, 3\pi$ である。

次に、$x=\pi, 2\pi, 3\pi$ の前後で $f'(x)$ の符号を調べる。

(i) $x = \pi$ の前後：

$0 < x < \pi$ のとき、$0 < x < \pi$ なので、$\sin x > 0$ かつ $1+\cos x > 0$ だから、$f'(x) > 0$。

$\pi < x < 2\pi$ のとき、$\pi < x < 2\pi$ なので、$\sin x < 0$ かつ $1+\cos x \geq 0$ だから、$f'(x) \leq 0$。

したがって、$x = \pi$ で極大。

$f(\pi) = \int_0^\pi (1+\cos t) \sin t \, dt = \int_0^\pi \sin t \, dt + \int_0^\pi \cos t \sin t \, dt = [-\cos t]_0^\pi + \int_0^\pi \cos t \sin t \, dt = (-\cos \pi + \cos 0) + \left[ \frac{1}{2} \sin^2 t \right]_0^\pi = 2 + 0 = 2$

(ii) $x = 2\pi$ の前後：

$\pi < x < 2\pi$ のとき、$\sin x < 0$ かつ $1+\cos x > 0$ ($x \neq 2\pi$)だから、$f'(x) < 0$。

$2\pi < x < 3\pi$ のとき、$\sin x > 0$ かつ $1+\cos x > 0$だから、$f'(x) > 0$。

したがって、$x = 2\pi$ で極小。

$f(2\pi) = \int_0^{2\pi} (1+\cos t) \sin t \, dt = [-\cos t]_0^{2\pi} + \left[ \frac{1}{2} \sin^2 t \right]_0^{2\pi} = (-\cos 2\pi + \cos 0) + \frac{1}{2} (\sin^2 2\pi - \sin^2 0) = -1 + 1 + 0 = 0$

(iii) $x = 3\pi$ の前後：

$2\pi < x < 3\pi$ のとき、$\sin x > 0$ かつ $1+\cos x > 0$だから、$f'(x) > 0$。

$3\pi < x < 4\pi$ のとき、$\sin x < 0$ かつ $1+\cos x > 0$だから、$f'(x) < 0$。

したがって、$x = 3\pi$ で極大。

$f(3\pi) = \int_0^{3\pi} (1+\cos t) \sin t \, dt = [-\cos t]_0^{3\pi} + \left[ \frac{1}{2} \sin^2 t \right]_0^{3\pi} = (-\cos 3\pi + \cos 0) + \frac{1}{2} (\sin^2 3\pi - \sin^2 0) = -(-1) + 1 + 0 = 2$

3. 最終的な答え

$x = \pi$ で極大値 $2$

$x = 2\pi$ で極小値 $0$

$x = 3\pi$ で極大値 $2$